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2025年2月20日 (木)

留学生とワイン

今月に入り、シエナ外国人大学に、沢山の日本人留学生がやってきた。

彼らの滞在は1か月。

好奇心が旺盛な彼女たちから、

「ワイナリーに連れていってください!」

とのリクエストをもらった。

「了解! 実現させましょう。
 でもね・・・
 ワイナリーに行って、ワイナリーの人が話すイタリア語を通訳するけど、
 私の日本語を聞いても、皆、ぴんとこないかもしれないね。
 だから、ワイナリーに行く前に少し、ワインについて勉強しましょう!」

「は~い!」

という事で始まったワインのお話会。

「はい、このラベルを見てください。
 2022って書いてある。
 この2022って、何を意味するのか分かる?」

すると、彼女たちは少し考えこみ、

「ん~、葡萄が樽に入った年ですか?」

「ワインが販売される年ですか?」

と各々口にした。

「これはね、葡萄を収穫した年なの。
 葡萄がワインに姿を変え、ワインが市場に誕生した年ではなくて、
 葡萄の房が生まれた年なのよ!」

「あ~、なるほど!」

続いて、高級レストランに行った時を想定し、ソムリエと交わすホスティングの仕方も
実践してみた。

「注がれたワインを確認をした時、 
 自分が想像していた味とは違うからといって、
 ”これ、ちょっと違います。変えてください”って言わないでね!」

「え~、ダメなんですか?」

「自分の好みと違っているから、という理由では
 交換できませ~ん!
 コルクが劣化して、嫌な臭いがワインについているとか、
 問題が起きた時だけです」

「質問!一本のワインしか注文できないんですか?
 いくつかのワインを注文するとか、ダメなんですか?」

 
「そうね。ワインリストにいくつものグラスワインある場合は、
 各々が好きなワインを注文できるけど、
 高級レストランの場合は、1本のボトルワインを皆で楽しむって感じだね」

ワインの世界に踏み込んだばかりの留学生女子。

彼女たちは、私の話を興味深く聞いてくれるが、
私も、ある意味、彼女たちから飛んでくる質問の内容を楽しんでいる。

明日の午後は、何を説明しようかな?

まだ、決めていない。

折角シエナにいるのだから、先住民のエトルリア人が、
どのようにワインを用いていたか?そんな文化にも触れてみたいし、

日本酒とワインを、歴史の背景を絡めながら比較するのも楽しそう。

ワイナリーに行く事を想定し、醸造の説明もし始めないと・・・

限られた時間だけど、彼女たちがワインに興味を持ち始め、
各々が、色々なテーマからワインを深堀してくれるようになると、嬉しいな。

それは、作り手さんが自然環境と向き合う難しさだったり、
ワインが出来た時の感動だったり、また、歴史や神話、儀式、宗教だったり・・・

グラスから漂うワインの表現は、沢山あったほうが楽しい!

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