2024.10.27 ファンチュッリ農園の畑から今日は!
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シエナ近郊の小さな町々では、
春と秋に趣深い祭りが開かれる。
その日は、1930年代に活躍していた蒸気機関車が再び息を吹き返し、黒煙をもくもくと立てながら、トスカーナの美しい丘陵地帯を走り抜け、観光客たちをシエナから小さな町まで運んでくれる。
今日の目的地は、トレクワンダ。
私たちは機関車には乗らず、車で町に到着。
ちょうどお昼時で、
祭りのために設けられた食堂に立ち込めるグリルの煙に、私たちの空腹は更に刺激された。
とりあえず長い列に並んでみたが、
どうやら先に食券を買わなければならないと気づき、友人を列に残して私は急いで食券売り場へ。
ここでは、食券を買ってから列に戻り、
番が来たらそれをスタッフに渡し、
料理を受け取ったら自分でテーブルまで運ぶというスタイルだ。
メニューはとてもシンプル。
ピーチ
(手打ち太麺、ラグーソースまたはトマトニンニク味)
ミックスグリル
ポテトフライ
水
赤ワイン
選択肢は少ないけれと、
待たずに料理にありつけるのはありがたい。
私たちはそれぞれパスタを選び、肉とポテトは
二人前を四人でシェアすることにした。
屋内席では楽団がイタリア民謡を演奏していて
テーブルの客は声を上げて盛り上がっている。
観光客たちは、機関車の発車時間までの間、
教会でのコンサートに耳を傾けたり、
オリーブオイルのテイスティングに参加したり、
地元の人たちと一緒に輪になって踊ったりして過ごす。
地元生産者が並べる品々は
ここでしか手に入らないものばかりで、
私は薫り高いフェンネルの花のスパイスと蜂蜜を購入した。
この祭りは本当にシンプルだ。
ランチは、口頭でメニューを伝え、
係の男性が手書きで食券を発行。
支払いは現金のみという昔ながらのスタイル。
教会から流れる音楽に誘われて人々がす~っと入り、オリーブオイルのテイスティングコーナーも、興味を持った人が自由に自然と参加していく。
オリーブオイルのテイスティング中、
広場での楽団の音楽が少し大きすぎて説明者の声が聞こえにくくなると、オリーブオイルの係員がすぐに外に出て、「もう少しあっちで演奏してくれないかしら?」と声をかけた。
すると、楽団も町の人たちもすんなりと移動して、何事もなかったかのように再び祭りが続いていく。
夕方、17時45分。
祭りを楽しんだ観光客は、
再び汽車に乗ってシエナへと戻っていく。
私たちもその光景を見たくて、駅へ向かった。
ホームで見送る私たちに、たくさんの人が手を振ってくれて、お別れの空気まで味わえた。
まるで大人の学園祭のような雰囲気の中、たくさんの笑顔と穏やかな空気に包まれた秋の一時でした。
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シチリア産オリーブオイル『POLIFEMO』の2024年初搾りの写真が、作り手ジャンルーカから届きました。
オリーブ畑、エメラルド色したオリーブオイル、テイスティングコメントをビデオでご紹介です!
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「今年のオリーブオイル、どんな感じですか?」
この季節になると、
皆様からよくいただくご質問です。
現在、圧搾が始まり、
オリーブオイルが少しずつ姿を現していますが、
まだ「ニュアンス」だけしかお伝えできないのです。
その理由を、短いビデオにまとめましたので、
ぜひご覧ください。
搾りたてのオリーブオイルには、
細かな滓(おり)が含まれています。
そのため、ステンレスタンクで静かに休ませながら、
オイル以外の沈殿物が自然に底に沈むのを待っています。
そして時間をかけた後、
ようやくボトリング作業が始まります。
もし今の段階でオイルについてコメントをお伝えすると、
実際に皆様の手元に届く内容と、
少しニュアンスが違っているかもしれません。
とはいえ、搾油所にはすでにオリーブオイルの芳しい香りが漂い、今年のオイルの特徴を感じ取ることができます。
セロリの葉、緑茶の茶葉、早熟のリンゴ、
フェンネルの花のようなフレッシュな香りが広がり、
心地よい苦みとピリッとした辛みがアクセントになっています。
力強さと優しさが絶妙に調和した、
まさにトスカーナらしいオイルです。
ところで、ここ数日、トスカーナでは雨が続き、
収穫が一時的にストップしています。
この遅れが、皆様への発送日にも影響する可能性がありますが、これもまた本物のオリーブオイルだからこその醍醐味です。
収穫後も、丁寧に仕上げていますので、
楽しみにお待ちいただけたら嬉しいです。
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秋の味覚のお知らせを楽しみにお待ちいただいている皆さまへ、
まだ準備が整わず、お届けできていないことをお詫び申し上げます。
そんな中、皆さまが気にされているオリーブオイルの価格についてだけでも、先にお伝えさせていただきます。
【シエナ産 ファンチュッリ農園】
・(缶)250ml:1,600円
・(瓶)250ml:1,760円
・(缶)500ml:2,530円
・(瓶)500ml:2,800円
【シチリア産 ポリフェーモ】
・(缶)250ml:2,170円
・(缶)500ml:3,060円
こちらでは具体的な送料をお伝えできないのですが、
昨年の秋と比較して、約4%のアップとなっております。
10kg、15kg、20kg、25kgすべてのカテゴリーで、
値上げ幅は1,000円以内に収まっております。
昨年から日本の報道で取り上げられているような大幅な値上げではございません。
お知らせの準備が整い次第、
秋の味覚に関する詳細を改めてお届けいたしますので、
もう少しお待ちいただけますと幸いです。
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バスを降り、少し歩き出したところで、
移民の男性から挨拶された。
「Ciao! あら、元気?」
返事をした瞬間、ふと彼の顔を思い出した。
以前、ボランティアに現れて、服やカバンを求めていたあの人だ。
「珈琲でも一緒にいかがですか?」
彼からの軽い誘いにのり、私たちはバールに向かった。
彼も私も、カプチーノを注文。
支払いをしようと、カバンから財布を取り出している間、彼はポケットからさっと50ユーロ札を出した。
「あっ、待って、私が払うわ!」
慌てて止めようとする私に、
彼は笑顔で「ノーノーノーノ、僕が払うから」と
断固として譲らない。
私はその気持を受け取って、ありがとう、と言った。
彼の名前はムハンマド。
洪水で故郷パキスタンを離れ、
イラン、トルコ、ギリシャを渡り歩き、
10ヶ月前にこの街、シエナに辿り着いた。
今は皿洗いの仕事をしている。
私たちは英語とイタリア語のシンプルな言葉を並べながら、なんとか話を続けた。
彼は、10歳の娘さんと奥さんの写真を見せてくれた。
暫くして、マッシモが現れた。
私たちは最初から、このバールで落ち合う事になっており、マッシモが来ることは、ムハンマドも知っていた。
事情を知らぬマッシモは少し驚いた様子だったけど、ムハンマドに敬意を示し、握手をして、私たちは店を出た。
異国の険しい道を越え、皿洗いで稼いだお金でご馳走してくれるムハンマド。
十分豊でありながら、
お金を持っている人を羨んだり、
お金がある人から搾取しようとする人もいるのに・・・
豊かさとは、いったい何だろう?
カプチーノの後味が消えてからも尚、
心の奥に、優しさがこみ上げてきます・・・
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ファンチュッリ農園のオリーブ畑は、
野生動物や野花たちとのシェアハウス。
今日、収穫の作業中、
小さなハリネズミたちが
木の下で体を寄せ合いながら佇んでいる様子に遭遇しました・・・
驚かせちゃって、ごめんね~
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今年は特に健康に実が成り、
トスカーナらしい、バランスの取れた豊かな風味が楽しめるオリーブオイルに仕上がっています。
農薬を使わない畑には、草花が咲き、
野生動物が顔を見せることも。
そんな自然に囲まれた環境で育まれたオリーブオイルには、
自然の恵みと、畑に流れる穏やかで平和な空気がぎゅっと詰まっています。
そんな風景も丸ごと一緒に、
2024年の風味を皆様の食卓でご堪能ください!
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シエナの豊かな自然とファンチュッリ農園の物語が詰まったオリーブオイル、今年も美味しく誕生です!
農園の人々は畑でひたむきに実を摘み取り
収穫が終わると、日が暮れてからも
圧搾所での作業が続いていく・・・
大変な作業のはずなのに、
彼らの働く姿には収穫の喜びが溶け込んでいて、
一つひとつの動作から愛情が伝わってくる。
圧搾室に足を踏み入れると、
そこに広がるのは緑の香りのシンフォニー。
弦楽四重奏のように、色々な緑の中にも、
グリーンピースの優しい厚み、
小松菜やセロリの葉が放つしっかりとした青味、
早熟の果実、フェンネルの花、
ペッパーや唐辛子のスパイス等が感じられ、
強さと優しさが絶妙に混ざり合いながら
大らかな緑を奏でている。
今週末には皆様にお知らせをしたく、
只今、情報を作成中です。
オリーブオイルの価格と送料に関しまして、
為替の影響もあり、
昨年より4%程上がってしまいました。
申し訳ございません。
今年の出来から、昨年より4%以上のお喜びを感じていただけましたら幸いです。
今年も、オリーブオイルを通じて皆様と繋がれますこと、
心から楽しみにしています。
どうぞよろしくお願いいたします!
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