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2024年4月13日 (土)

洗濯機とアルドおじさん

昨日の夜、洗濯機が故障してしまった。

蓋についているゴムの一部が切れ、
そこから水が流れ出してしまう。

1時間かけて床を掃除しているうちに、
気持ちが暗~くなってしまった。

基本的な問題は、洗濯機なのだが、
その問題から波及する2次的問題、大家さんとの論争を妄想してしまう。

「洗濯機が壊れてしまったんです」と私。

「新しいのに取り換えるけど、支払いは君だよ。
 だって、君が使ってたんだから」と大家さん

「でも、賃貸契約書には、
 arredato (家具・備品付)とあります。

 その場合、故障の際には、大家さんが支払いを持つ、
 と思いますが‥‥」と私。

「でも、君が使って壊れたんだろ?」と大家さん。

挙句の果てに、私は半額を支払うのかな?と
妄想していた。

大家さんの言いなりにならないよう、
多岐に渡ってサポートしてくれる政府機関「Patronato」にも相談日の予約を入れておいた。

翌朝、小鳥がさえずり、気持ちよい天気にも関わらず、
私の気持ちは曇っていた。

窓から、大家のアルドおじさんの声が聞こえる。

私は咄嗟に家を出て、
アルドおじさんが腰掛けるベンチに座った。

「おじさん、おはようございます」

「やあ、おはよう!」

「実は、お願いがあるんです・・・
 洗濯機が壊れてしまいました。
 私、母に会いに日本に帰省しますが、
 その飛行機代が高くって・・・

 節約しているんです。
 洗濯機にお金をかけたくないんです。
 でも、故障しちゃって、困っちゃって・・・」

するとおじさんは、
「取り換えるよ! お金は要らんさ!
 今日の午後3時に、様子を見に行くからね」

と言ってくれた。

その瞬間、私の気持ちにぱ~っと晴れ間が戻ってきた。

最初から、心で相談すればよかったんだね。

私は、心の底で、相手が言ってくる事に対して
こういう切り札を出せば勝てる、
と勝負ばかりを考えていた。

勝負は、どちらかが勝てば、どちらかが負ける。

負けた方としては、ず~っと心にその思いが残る。

いつの頃からか、自分の立場を主張したり、
正当化する為の証拠資料を集めたり・・・・

相手を負かすような意気込みで、
問題に取り組んでしまう自分に気付く。

洗濯機の問題を通じて、
私の性格の一部の汚れが落ちたような今日この頃です。

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