身近にいるHIRAYAMAさん
私は図書館に、
開館時間の5分前に到着する。
理由は、光が沢山感じられるお気に入りの席を確保したいのと、数少ないバスに乗って街に出ると、この時間に到着することになるから。
私とほぼ同時に、瘦せ型のリュックを持ったイタリア人男性も到着する。
サンドメニコ教会の9時の鐘が鳴ると、
図書館の門は開き、
私は、いつもの席へ目がけ、
そして男性は、自販機に向かって進む。
彼は珈琲を飲み、
それから新聞を読み始める。
私は密かに、彼の事を
『HIRAYAMAさん』と呼んでいる。
映画『PERFECT DAYS』を観た人なら、
分かってくれますか?
お金をかけず、
細やかな心地よさをルーティンで行う人。
私はそのような人達を見かけると
『あっ!HIRAYAMAさんだ』
と心で叫んでしまうのです!
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