« モンタルチーノより、葡萄畑の様子をお届けです! | トップページ | 【シエナのフレスコ画《善政と悪政の寓意と効果》その5】 »

2023年9月 8日 (金)

モンタルチーノのオークの木から見える自然環境法

世界で一番、世界遺産を保有するイタリア。

歴史的建造物や街、遺跡などの他、
沢山の自然地区も保護の対象になっているが、
「世界遺産」という枠を超えて、
イタリアでは自然保護に対する意識が非常に高い。

1985年、当時の文化環境庁次官のジュゼッペ・ガラッソの提案により、自然景観に関する法律が出来た。

地域とその美しさを保護する景観計画で、
発案者の名をとり、
Legge Galasso(ガラッソ法)と呼ばれている。

この法律のお陰で海や川、
湖、森などの自然景観が破壊されることなく、
今日、素晴らしい風景があちらこちらで見られる。

もし、この法案がなかったら、
大手企業をはじめ、個々の都合と利益のため、
無秩序にあらゆる場所に建物が建設されていたことになる。

イタリア全土を網羅するガラッソ法の他、
各都市ごとに、その地域の自然環境を守るルールがあり、自然生態系や景観を守っている。

一昨日、
ブルネッロの作り手、Colleceto農園を訪ねた時、
その一例に触れる事が出来て感動した。

葡萄畑の中に、大きなオークの木が何本かある。

大規模な農業企業などの場合、効率化を考え、
トラクターが働きやすいように、
木を切り取ってしまうかもしれない。

しかし、ここ、トスカーナのモンタルチーノでは、
私有地であっても、樹齢の長い木に番号を付け
保護の対象としている。

Colleceto農園の敷地内には、
7本の木が登録されていて、
この木を切る事が許されるのは、
木が病気、もしくは落雷などで倒れた場合の危険が予測される等、明確な理由がなければならない。

トスカーナの葡萄畑を見渡すと、必ずと言ってよいほどオリーブ畑や森林も目に入ってくる。

生物多様性の重要性について語られるようになって久しいが、意識だけではなく、法律によって管理・実行されているワインの里の在り方に安心を覚える今日この頃です!
3_20230908161201

2_20230908161201
1_20230908161201
4_20230908161201

 

|

« モンタルチーノより、葡萄畑の様子をお届けです! | トップページ | 【シエナのフレスコ画《善政と悪政の寓意と効果》その5】 »