シエナの考古学博物館にあるMuse Chigi
シエナのSanta Maria della Scala博物館の地下に
「Muse Chigi」と名のついた石彫作品がひっそりとある。
人間がいない時、石に描かれた人物たちの声が
小さく響いてそうな、不思議な作品だ。
紀元前4世紀のギリシャのスタイルを参考に、ハドリアヌス皇帝(76年~138年)~
アントニウス・ピウス皇帝(138-161年)に作られたと推測されるこの石棺には、13人の登場人物が描かれている。
左側に、動物の毛皮に腰掛けている女性。
その背後で二人の女性がお喋りをしている。
中央で椅子に腰掛けている女性は、サッフォー。
ハープを抱えながら、本を読んでいるのかな?
サッフォーの背後で琴を奏でる男性はオルフェオ。
そして、サッフォーの正面に立つ男性は、
エルメスと言われている。
誰がこの作品を作ったのか?
その人を知る事はないけれど、
固い石から、音楽、詩、お喋りを楽しむ楽園のような柔らかい空気が漂ってきます・・・
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