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2023年7月17日 (月)

祭69回、プッチーニ音楽祭でのボエム騒動

プッチーニ音楽祭のボエム公演での出来事が話題になっている。

指揮者のAlberto Veronesiは舞台に登壇すると、
「私はこの舞台を見たくありません」と言って
黒いバンダナで目を覆い、
目隠しをしたまま指揮を始めた。

楽団も歌手も動揺を隠せず、
客席からは「出ていけ~!」とのブーイングが飛び交った。

何故、マエストロVeronesiはこのような行動に出たのか?

それは、舞台監督Cristophe Gayral(フランス人)が手掛ける’68の学生運動をモチーフとした舞台設定が原因だった。

Cristopheは、
パリで起こった1968年5月危機のシーンを用い、
その理由として

「ボエムの登場人物はボヘミアン的に生き、今を変えたい
  という改革の心を持っていたはず。
  だから、68年の学生運動のシーンを用いた」

と言っている。

それに対して、マエストロVeronesiは、

「ボエムの登場人物たちは、反政治の運動家ではない」

と唱え、

「舞台監督の独裁的な考えの元、
音楽が支配されてはならない」 と強く主張。

昨年の2月、舞台監督が構成案を説明した際、
マエストロは意義異論を述べなかったのだが、
公演日が近づくにつれ、
この反政治的な学生運動を彷彿させる舞台設定に強く反対するようになった。

それには、イタリア文化政務次官を務める
Vittorio Sgarbiの存在が関係している。

Sgarbiは、
「この舞台は反政治的な要素をもっている」と強く唱え、
マエストロに、指揮を辞退するよう、伝えていたが、
マエストロは、ボエムの指揮、及び、音楽祭のプロモーションの責任者の座を降りることはなく、当日を迎えた。

公演の後、マエストロは、
聴衆 及び関係者に迷惑をかけたとして降任となった。

この後、7月29日、8月25日の公演は
誰が指揮を務めるのだろう?

和を尊び、一致団結して成功を目指す、日本人。
観客へのサービスを一番に考え、興行を成功させ、
収益を生み出そうと奮闘する日本人からしたら、
マエストロのとった行動は、日本では考えられない事だと思う。

イタリア人には、柔軟な考えと個人のアイデンティティを重んじる人が多く存在する。

マエストロは自分の意思表明をこのような形をとってまで実行したが、イタリア人のコメントも気になるところ。

きっと、十人十色の意見があがるはず。

今回は、長文となりましたが、イタリアらしいな~、
と思って、この記事を取り上げてみました!
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