葡萄の成長過程
春の多雨が明けた途端、炎天下にさらされた葡萄たち。
多大なストレスを感じながらも、
ここ、キャンティクラッシコ地区にある畑では、
葡萄が見事に育っていた。
気候が理想的な年は、
どの畑を見ても、見事な房が見れるけど、
今年のように難しい年は、
畑によって状況が全く違ってくる。
以前、私が見かけた悲惨な状況の畑は、無農薬だった。
でも、ここの畑は無農薬ではない。
葡萄だけみると、
見事な葡萄=美味しいワイン、が想像できる。
しかし、少ない葡萄にエキスが凝縮していて、
作り手の予測を裏切り、美味しいワインになるケースもある。
ワインは、葡萄のポテンシャル、作り手の知恵と労力、
気象条件が三位一体となり、
その年にしか味わえない自然の雫となって
私たちを陶酔させてくれる。
それを、気の長くなるほど繰返し、
ワインの伝統を育んできた土地に、
ロマンを感じる今日この頃です。
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