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2019年10月 8日 (火)

今月の一期一会

第一土曜にアレッツォの骨董市を訪れる事は、
私の中ですっかり定着化した。

路地に並ぶテーブルに所狭しと置かれたモノたち。

興味のない人にとっては、ただのガラクタに映るかもしれないけど、ここに集う人達にとって、陳列されたモノは、当時の生活様式、職人の拘り、古き時代を甘く語ってくれる役者たち。

今回は、このレトロ香が立ち込める時代舞台を、
日本から遊びに来ている勇君と散策した。

彼は珈琲ミルに興味があり、
ミルを手にする度にお店の主人が素性を語ってくれたので、私もミルについて、少し情報を得る事ができた。

「これはトレスパーデ社のものだ。
 ほら、ここに社名が刻まれているだろう?」

「トレスパーデ?」

私は、店主が指さす文字を復唱した。

そんな私の様子から、店主は私がこの手の商品に疎い事を見抜き、急き立てるように説明を加えた。

「1800年代後半のモノだ。当時は、イタリアのトレスパーデとフランスのプジョーのミルが主流だったんだ。
 80ユーロだが、50ユーロに負けてやる」

私も勇君も「ヘェ~」っと圧倒されたけど、
その場を立ち去り、検討する事にした。

その後、他の露店でも同じ商品が見つかった。

そこでは45ユーロで売られていて、
そこの店主は1930年代のモノだと言っていた。

狡賢い店主が述べる情報にはデマの部分もあるけど、
大きな事を語って気を惹いてくれるお陰で好奇心が芽生え、結果的に、モノへの関心が深まるので、あながち悪い気もしない。

骨董市に通い始めた当初、
私は、昔観たテレビ番組〈開運!なんでも鑑定団〉のように、「高い価値のある商品が見つかるといいな~」なんて思っていた。

でも今となっては、山ほどあるモノの中から、
縁あって私の生活空間で生き返る、
そんなモノとの出会いを楽しんでいる。

この日は、
1950年代にヴェネツィアで作られたというグラスを2脚買った。

商品の価値云々よりも、
誰かがこの商品を気に入り、
今日まで、大事に扱ってきた故に、今、ここにある事。

そして、私とフィーリングが合った事は確かだ。

今度、日本に帰国する際にこのグラスを持ち帰り、
母と冷酒を楽しみます!
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