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2019年4月11日 (木)

ワイン試飲会での出来事 その7

ヴィニタリーの会場にいると、アンナからメッセージが入った。

「キヨミ、私とマウロもヴィニタリーに向かっているところ。
 14時には到着するわ。会いましょう!」

アンナの仕事は不定休で、この日が休みとなったため、
当日の朝にヴィニタリー行を決めたとのこと。

シエナからヴィニタリーの会場まで車で片道3時間半。

1日の入場券も85ユーロと1万円を超えるため、
ノリで気軽に来れるようなイヴェントではないが、
そういう事をサラッとこなしてしまうところがアンナらしい。

そして、私たちは会場で落ち合った。

「チャオ、アンナ! チャオ、マウロ!
ごめん、さっきは電話に出れなくて・・・」

「会えたね~♪ 知ってる?
私たち、入場して真っ先に日本酒をテイスティングしたのよ?」

「えーっ? 日本酒も出展してるの?」

「そう。 連れてってあげる!」

「悪いよ~。閉館までの時間、貴重でしょ。
 私に付き合って同じブースに戻るの、勿体ないわ。
折角だから、色々なワインを試してちょうだい!」

「平気、平気! 日本酒のブースに行きましょう!」

そう言ってアンナとマウロは、
まだワインを十分に試飲していないにも関わらず、
私を日本酒のブースに案内してくれた。

彼らはこの前、日本旅行から戻ってきたばかり。

アンナにとって、日本旅行は長年の夢だったけど、
マウロは渡航の直前まで、乗り気ではなかった。

にも拘わらず、
マウロの方がすっかり日本に惚れてしまっている。

日本では、沢山の日本人に助けてもらったらしい。

駅では、英語が話せぬご婦人が話しかけてきて、
二人をホームまで連れて行ってくれたこと、
ホテルのスタッフによる丁寧で親切な対応・・・

尊重をもって接してくれる日本人の態度にすっかり惚れてしまい、日本食やお酒も存分に楽しんだ。

面白いのは、数年前、私の家でディナーをした際、
日本人の友達がわざわざ日本から持参してくれた上等の日本酒を彼らはあまり好まず、スプマンテを堪能していたこと。

その彼らが今「ものすごく美味しい!」といって、
慈しみをもって日本酒を味わっている。

日本での思い出が酵母のように彼らの心に付着し、
イタリアに戻ってきてからも日本への思いが発酵し続けている、っといった感じだ。

少し古いデータになるけど、
関税局の2018年の統計によると、
2017年度の清酒の輸出は前年度に比べ19%の増。

全体の4分の1近くが米国であるのに対し、
イタリアへの輸出はまだまだ小さい規模だけど、
2015年の万博以来、ゆっくりと成長を遂げ続けていて、
前年に比べると20.1%の伸びとのこと。

万博の効果、
そしてイタリアで寿司の店を開く中国人の存在に加え、
日本に行くイタリア人がとても多くなってきている事が、
日本酒の伸びに繋がっていると感じた。

私が思うに、イタリア人は情報に触発され、
目新しい商品にホイホイ飛びつく事はしないので、
物事が一過性のブームとして過ぎ去り忘れ去られていく
という事はない。

故に、一度日本酒を知った人は、
日本酒とのつきあいが定着していくんだろうな~
という感じがする。

これからオリンピックに向けて、沢山の人が日本を訪れ、
彼らの日本での体験が世界に発信されていく。

「観光案内」をメインとする都市ボランティアの方をはじめ、
日本の皆様の外国人に対する対応が「日本酒」をはじめ、
その他、日本の輸出に大きく関わっていくことを感じた今日この頃です。

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