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2019年2月13日 (水)

甘くて美味しい誘惑ワイン

ヴィンサントの甘い誘惑に陥った!

ヴィンサントとは、陰干して甘さが凝縮した葡萄を小樽に入れ、長期熟成を経て完成するデザートワイン。

キャンティクラッシコ協会主催の試飲会では、
今年リリースされる赤ワインが主役だけど、
デザートワインを飲み比べできる機会は滅多にないので、
この際、いくつか試してみた。

「この中で、甘さが控えめなものはどれですか?」

すると、熟年のソムリエはボトルを見渡し、
Cigliano社が手掛ける2009年ものを注いでくれた。

ヴィンサント特有の味だな、と感じただけで、
特に驚きはなかった。

「次は・・凄く甘いのをください」

するとソムリエはまたボトルを見渡し、
ROCCA DI MONTEGROSSI社の2008年を注いでくれた。

比較をすると、このヴィンサントの特徴が明確に分かる。

ただでさえ甘い杏をドライにして甘さを濃縮し、
更にたっぷり蜂蜜を混ぜた感じ。

「これは美味しい!」と上機嫌でいるところに、
隣の女性が同じソムリエに尋ねた。

「この中で、一番甘いヴィンサントはどれですか?」

私は咄嗟に、今、自分に注がれたものだ、と思ったけど
ソムリエのおじさんは、他のヴィンサントをサーブした。

思わず彼女に注がれたヴィンサントを眺め、
そして私のグラスを彼女のグラスの隣にかざしてみた。

私のヴィンサントは褐色をして濁りがあるのに対し、
彼女のヴィンサントは濁りがない。

これは試すしかない。

「私も、彼女と同じ一番甘いヴィンサントをください」

すると、熟年ソムリエのおじさんは、
FONTODI社の2009年を注いでくれた。

(さっきのより甘いって、どういう事かな?)

注がれたグラスに近づいた途端、
心が反応して小躍りした。

さっきのROCCA DI MONTEGROSSI社のタイプに、
明るさが加わっている。

エルバ島のデザートワイン、アレアティコが持つ
赤系のパッションフルーツのマチェドニアのような賑わいだ。

そしてドライの杏に、アカシアの蜂蜜、栗の蜂蜜も感じられ
甘く重いはずなのに、酸味が躍動感を与えてくれる。

これは美味しい!

ちなみに、FONTODI社では
16万本のキャンティクラッシコを生産しているにも関わらず
ヴィンサントの生産本数はたったの2,500本。

最初に飲んだCigliano社に於いては、たったの800本だ。

ふと思った。

「子供の誕生年のワインをください。
 二十歳になるまで大切に保管したいんです」

という要望に対し、私は今まで
高級タイプのブルネロをお勧めしてきた。

でも、ヴィンサントをお勧めする、という手もあるかも!

糖分が高い故、長期保存が効くし、
一度 開栓しても保存が効く。

私がお婆さんになったら、過去を思い出しながらチビチビと楽しめるよう、ヴィンテージ違いでコレクションし始めようかな?

なんて思った、今日この頃です!

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