ハーブやスパイスで、より美味しい食卓を!
最近、スパイスやハーブに興味がある。
出会った時、こんな風に話しかけてみたくなる。
「独特の香りですね~
どんな生態で育ったんですか?」
「そこには、どんな気象が流れているんですか?」
「人間の食卓に用いられるようになったのは、
いつ頃からですか?」・・・
1週間ほど前の話になるけど、
キャンティクラッシコ協会のテイスティング会場にて、
関心を持つもの同士が引き合うのか?
ハーブに特化したレストラン
「L’Erb Hosteria」のオーナーと知り合う事ができた。
創業は1917年。
平日はグループ客を相手に営業しているが、
日曜のランチは一般客も予約が出来るとのこと。
自分の敷地内で育つハーブを使用した、
野草と花のサラダ、西洋のこぎり草のパイ、
季節のハーブの天婦羅、イラクサのニョッキ、
雉のトリュフとジュニパー風味・・・
メニューを眺めるだけでも自然のポエムが香ってくるようで、
いつかは行ってみたい。
会場の片隅にはフェンネル(Finocchio)の種や
乾燥花も置かれていた。
乾燥花の香は種に比べるとトーンが高く、
干し草のニュアンスを帯びた複合的な香がする。
フェンネルはイタリアの全土で使用されているが、
ここトスカーナでは、
サラミや豚の丸焼き「ポルケッタ」等に使用されている。
フェンネルの乾燥花は、豚肉のローストの下ごしらえとして一晩前から肉にまぶしておくと、最上の味に仕上がるとのこと。
昔は胡椒が非常に高価で、農民の手に届かなかった故、
野に生い茂るフェンネルが使用されてきたが、
最近では姿が減り、農家もワインやオリーブオイル、チーズを手掛ける傾向がある等、貴重なスパイスとなってきた。
ちなみに、
乾燥花は種の3倍の値で売られ、入手も困難だ。
昨日、オリーブ農園のエンリコを訪ねたら、
収穫したフェンネルの種を処理している最中だった。
何度もふるいにかけながら、
種のみを選別する地道な作業を目のあたりにすると、
フェンネルのスパイスが使用されている食材を味わう際、
その土地の光景が余韻として蘇る。
日本にも、わさび、山椒、しそ、ゆず、すだち・・・
素晴らしいスパイスが沢山ある。
私のお気に入りは、
和歌山県の「かんじゃ山椒園」さんが手掛ける青山椒。
※プレゼントをくださったつぐみさん、
改めましてありがとうございます<(_ _)>
料理にアクセントを与え、
自然や歴史をも語ってくれるハーブやスパイスと共に、
今日も美味しく、ボナペティートです!
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