心の授業があればいいのに・・・
「映画にでも行こうか?」
特に見たい映画があるわけでもなかったけど、
雨が降ったり止んだりの日曜日、
過ごし方が分からなくて、
パトリッツィオと映画館に行った。
シエナで一番大きな映画館にはいくつもの部屋があり、
子供向けのアニメやアクションなど、
様々な映画が上映されている。
チケット売り場で「何が観たい?」と聞かれたので、
私は可愛いライオンの赤ちゃんが描かれた看板を指さした。
女の子とライオンの友情物語かと思っていたら、
実は、とても考えさせられる映画だった。
ライオンを飼育する家族。
飼育したライオンは世界の動物園に引き取られる、
と父親は言ってたけど、実は、お金持ちの道楽の狩りに使われ、無意味な死を迎えるライオンたち。
それを知った14歳の娘が、
赤ちゃんから一緒に暮らす白いライオンを救う物語。
ハッピーエンドに終わったけど、
映画での父親の台詞が頭にこびりついてしまう。
「アフリカでは当然の事だ。
こうでもしないと、お金が入ってこない。
ここでライオンを育てる事だって出来ないんだ・・・」
昨日も一昨日も、アフリカの何処かで、
ライオンを的にした狩猟ゲームが行われているのかな?
そして、明日も明後日も・・・
想像すると、とても暗い気持ちになる。
今朝ネットで、京都の男子大学生が女子大生をナンパし
悪質なバールに飲みに行って、男子大学生のツケを
女の子に払わせる、というニュースを目にした。
女の子は多額のツケを払うため、
如何わしい職についてしまう。
ライオンの件も、京都の件も、
共通した解決方法があると思った。
ライオンを射る事にエキサイトする人がいなくなればいい。
女の子をお金で買う人がいなくなればいい。
夢のような話かもしれないけど、
そんな事に払うお金を持つ人は
「ライオンを保護するため」
「お金に困った人を応援する」という名目で、
ただ、お金を払ってあげるようになればいいのに・・・
自分の抑圧された感情を吐き出すため、
人や動物を犠牲にすることは、最低だと思う。
意味のない狩猟、売春、パワハラ、いじめ・・・
「抑圧された感情」の処理の仕方、
「優位性を感じたい」という狂った欲求の回避の仕方、
学校で、こういう心の授業を取り入れてもらいたいな、
と強く思う今日この頃です。
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