シエナのファンチュッリ農園ではオリーブの実が健康に育ってます!
雨上がりの午後、オリーブ農園のエンリコとオリーブ畑を散策した。
「見て!これはモライオーロさ。
こんなに沢山の実、生まれて初めて見るよ!」
モライオーロとはトスカーナの代表品種の一つで、
苦味と辛味を備え、味に深みを与えてくれる。
ここ数年、気候が不安定だったので、実のつきがあまり良くなかったけど、今年はたわわに成っていた。
同じ丘にあるオリーブの木でも、
品種ごとに成熟の進行が異なり、また1本の木でも、
北側と南側では、熟れ具合に違いがある。
今年の夏、実が大きく成長していたけど、
秋に入ってからの熟れ具合はゆっくりとなり、
収穫期はもう少し先になりそうだ。
私はシエナのファンチュッリ農園によく足を運ぶので、
「今年のオリーブは豊作」と思い込んでいた。
でも、20㌔離れたキャンティ地方では、
冬の寒さが影響し、実の付きがよくない畑が多い事、
南イタリア、特にプーリア州では
オリーブの病気の問題が深刻化している事等々・・・
この豊作は、トスカーナの限られた土地に与えられた現象である事に、今頃になって気づいた。
トスカーナは起伏が激しく、同地区でも温度に差があり、
霧が発生しやすい場所とそうでない場所がある。
一つの畑の南斜面と北斜面でも、生育が違ってくる。
「場所の良し悪しで、実の付き方に差が出る」
と言いたいところだが、
ここ、ファンチュッリ農園が抱える畑では、
どの丘でも、たわわに実が成っている。
剪定はするけどストレスを与える程に剪定しすぎないこと。
畑の雑草も、それなりの働きかけをしてくれるので、
共存させること。
自然に優しい堆肥を使用すること・・・等々
機械や化学薬品を使用して一括処理すれば、
作業は軽減できる。
でも彼等は、1本1本の木を観察しながら向き合っている。
この1年で、エンリコは肉体的な疲労から、
一瞬の気のゆるみで2度も怪我をしてしまった。
でも、そのような働きかけが、
オリーブのポテンシャルを強くしてくれた事は確かだ。
この健康なオリーブが絞られ、2018年の搾りたてオリーブオイルを皆様に発送出来ますのは、
11月に入ってからとなりそうです。
楽しみにお待ちください(^^♪
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