ローマのタクシー 【こんな手口で騙されました】
今回の日本行の飛行機は、ローマから早朝出発のため、
前日に空港近くのホテルに宿泊する必要があった。
シエナ→ローマの空港→宿。
空港からホテルまで12㌔。
タクシー料金は25ユーロくらいかな?と想像していた。
空港のタクシー乗り場に到着。
近寄ってきた運転手に行先を伝えると、
彼は「40ユーロ」と言ってきた。
「ホテルの人は25ユーロくらいだって、言ってましたよ?」
と咄嗟に反応すると、その運転手は去っていった。
続いて、別の運転手が現れ
「俺に任せろ」と言って荷物を車に乗せはじめた。
私は考えるのが面倒くさくなって、そのまま車に乗った。
「48ユーロだ」
「えっ? さっきの運転手は40ユーロだと言ってましたよ?
それに、ホテルの言う金額とも全然違う!」
「タクシー乗り場の壁に料金が書いてあっただろ?
48ユーロって。
これは俺たちが決めた金額じゃない。
ローマ市が決めたことさ。仕方がねえ」
「でも、空港からローマの中心地に行くのと、
空港付近のホテルに行くのとでは、
料金が違っていいはずじゃない?」
「・・・往復する必要もあるしな」
暗い気持ちに包まれながらもホテルに到着。
50ユーロ札1枚を渡すと、
運転手は御釣りをくれるかわりに、10ユーロをかざし
「シニョーラ・・・」としかめっ面をした。
「あら、ごめんなさい!
私、50ユーロを渡したつもりだけど、
10ユーロを渡してしまったのね」
私は改めて48ユーロを支払い、ホテルにチェックインした。
フロントの女性に、運転手からもらった領収書を見せ、
48ユーロを支払った事を伝えると
彼女は顔色を曇らせた。
「空港からここまで、規定で30ユーロと決まっています。
ほら、領収書の裏に、料金表が書いてあるでしょ
私たちのホテルのゾーンは、一律30ユーロ。」
やられた・・・
そして、ホテルの部屋で嫌な事に気付いた。
「私、最初に運転手に渡したお札は、
確かに50ユーロだったわ。10ユーロじゃない。
お札を渡す前、心の中で、
2ユーロの御釣りをチップで残すのは止めよう。
しっかりと御釣りをもらおう、って思ったもん。
この日、お財布には50ユーロが1枚しかなかった。
それが、今では残ってない。
あの時、運転手に渡したから・・・
私ったら、何てバカなんだろう!」
20年近くイタリアに住んでいて騙されるとは・・・
ひったくりに合わないように、荷物から目を離さず、
お財布などもチェーンでカバンに括り付けている。
でも、今回は心理戦でまんまと引っかかってしまった。
この事を、ローマで出会うイタリア人に話すと、
彼等は偉く憤慨した。
苦い思い出の余韻と共に日本に向かい、
2週間たって、日本からローマに戻ってきた。
夜に到着した為、今度は違うホテルに一泊した。
レセプションでローマの悪徳ドライバーの事を話すと、
彼も憤慨した。
「金額が怪しいと思ったら、まずは領収書をもらうんだ。
領収書無しで警察に通報すると、証拠不足。
運転手は、“この客から1銭も貰ってない”
と言い張るからね。そして警察への通報は必ず、
人のいるバールに入って呼ぶこと」
このアドバイスは嬉しいけど、
実際、現場のシーンを想定してみたら、
タクシーで目的地についた後、そんな行動は起こせない。
警察が来るまで、運転手は逃げてしまうかもしれないし、
逆切れされて怒鳴られるかもしれない・・・
第一、 旅行先でそんな事に関わっていられない。
悪徳タクシーのぼったくり、
そして50ユーロのすり替え詐欺は、ローマに限らず、
ヨーロッパ中、観光客の多い大都市で行われているとのこと。
私の苦いレッスンを有効活用すべく、
皆様に2つの事をお伝えしたいです。
・お札で支払う時は、金額を確認するような意志をもって、
相手に支払ってください
・空港から目的地にタクシーを利用する際、
宿泊ホテルや空港インフォメーション等で、
大体の金額を把握してください。
多額な金額を行ってくるタクシーはパスしましょう。
以上です!
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