50€札
欧州議会で「新プライバシー法」が可決された為、
シエナで事業を行う者は商工会議所から呼び出され、
講習を受ける事になった。
15人ほどの少数グループで講習は行われ、私は昨日、
ホテルやゴルフクラブ、レストラン、レンタカー、
タバコ屋などの事業者と共に講習を受けてきた。
個人データを取り扱うための細々とした注意点が述べられた後、カメラ設置についての説明がなされた。
「従業員を持たない事業主は、
どこにでもカメラを設置してよいです。トイレ以外は」
すると、ある施設の経営者が発言した。
「いや、私はむしろ、トイレにカメラを設置したい。
隠れた場所で顧客がどのような振舞いをするか?
チェックする事も大事なんです」
続いて、タバコ屋のおやじさんが発言した。
「俺は、レジの上にカメラを設置したい!
お客に釣り銭を渡す証拠をとりたいのさ。
100ユーロで支払う客に、
50ユーロ札を含んだ釣りを渡すと、
客は50ユーロを10ユーロにすり替え、
‟釣り銭が足りない″と指摘しやがる。
かれこれ300ユーロくらいの損害が出たさ。
もう、騙されないぞ! 学習させてもらった!」
私はそれを聞いて、驚いた。
数週間前、ローマのタクシー運転手に50€札のすり替えで騙されたけど、店もお客からの被害にあってるんだ!
2時間の講習だったけど、
事業者から出る質問や実話などを聞いていたら、
面白くて、あっという間に時間が過ぎちゃいました・・・
| 固定リンク