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2018年8月

2018年8月31日 (金)

2018年、シエナ産搾りたてオリーブオイルは、昔ながらの味?!

今年のトスカーナ産オリーブオイルは、
昔ながらの味と出会えそう!

「昔ながらの味?」

それは、ピリっとした辛さと苦味をしっかり伴う、
深みある青々とした風味のこと。

ここトスカーナでは、いくつかのオリーブの品種が栽培されているけど、代表的な一つにモライオーロ種がある。

この品種にはピリ辛と苦味があり、
ポリフェノールの含有量も高い。

ひと昔前までのトスカーナの気候は、
冬は寒く夏は暑く、
1年を通じて空気がカラッと乾いていた。

しかし、ここ数年の気象はというと・・・

温暖、酷い旱魃、水不足、多雨等々、
毎年、何かしらの異常がみられ、
オリーブは育成リズムが乱れからストレスを感じていた。

こと、モライオーロ種に関しては、
収穫量が減ってしまっていた。

2018年、
寒い冬と暑い夏、そして適度な雨を迎えた恵みの年。

昔に比べて湿気が多いものの、
モライオーロ種も生活のリズムを取り戻し、
沢山の実をつけてくれた。

収穫まであと1か月半

自然環境に応じた農作物故、
今後何が起こるのか予測できない部分もあるのですが、
今の状況からすると、
2018年の搾りたてオリーブオイル、
昔ながらのシエナの風味をお届けできそうです!

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オリーブの実がスクスク育ってます!

無農薬オリーブオイルの作り手、
ファンチュッリ農園を訪れた。

畑を散策するエンリコの目は、
いつもオリーブの樹に注がれる。

「この枝のオリーブは傷だらけだ。
 トラクターが通った時にかすったせいなんだ。
 あの樹を見て・・・半分枯れちゃってるよ」

「ほんとだ。でも、不思議ね。
 同じ標高、同じ土質、同じ気象条件の中、
 皆が同様に、スクスクと育つわけではないのね。
 人間と一緒だ。
 でっ?あの樹はどうなるの?」

「剪定するさ。そのうち健康に蘇ってくれる」

都会のお花屋さんとは違い、
ここ無農薬の畑では、完璧はありえない。

それぞれの健康状態が微妙に違うから、
こうして歩きながら、1本1本を見て回り、
病気の樹があれば、処方してあげる。

すると樹は時間をかけて回復に向かい、
やがて実をつける。

愛情注いで育てるって、こういう事なんだね!

エンリコが畑の様子を包み隠さずに語ってくれるから、
彼が発する「今年は凄くいい収穫を迎えるよ!」
という言葉に、喜びの重みを感じる今日この頃です!

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何気ない日常は美しい!

朝、パトリッツィオからの電話に飛びつくように出た。

「おはよう・・・今日のプログラムはどうなってるの?」

「ああ、今日はレストランで食事をして、
 その後、映画を観に行って・・・」

「そう望むところね。
 でっ? 何時頃なの?」

「昼前の予定だ」

「祈ってるね。電話、待ってるね・・・」

彼は手術に臨む前に電話をくれた。

夜、最近の写真を整理した。

数日前の何でもない光景が、
時間の経過と共に思い出に変わっていくのを実感した。

どうして優しい思い出は、
どこか悲しいニュアンスを含んでいるんだろう?

写真を眺めていると、携帯がなった。

この着メロはパトリッツィオだ!

彼が何を言っているのか聞き取れなかったけど、
手術を無事に終えたのは確かだ。

「痛みが無くなりますように、祈ってるね」

と言って電話を切った。

美しく輝く夕暮れ時は影が伸びるように、
日常生活も、柔らかな幸には長い影が伴うものなのね?

何気ない、当たり前に見える日常の風景が一番好きです!

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今年は、喜びの収穫となりそうです!

何年ぶりだろう!

今年のトスカーナは質・量共に最高の収穫を迎えます!

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🍇サンジミニャーノの街より 
 白ワインの品種ベルナッチャ


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🍇モンタルチーノの街より 
 赤ワインの品種サンジョヴェーゼ

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2018年8月15日 (水)

残暑見舞い申し上げます。

8月も中旬にさしかかりましたね。

秋が訪れるまで、
まだまだ夏を感じていただきたく、

ラテンの夏の夜風を感じられるような曲をセレクトしてみました!






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2018年8月12日 (日)

夏の夜のホームコンサート

今宵は、ショパン、いかがですか?







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2018年8月11日 (土)

南トスカーナの田舎道

南シエナに住む外国人のお客様からまた連絡が入り、
ワインを届けてきた。

お届け後の寄り道として、
今日はモンタルチーノに立ち寄ってみた。

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葡萄が見事に育っている。

昨年とは全く違い、とても健康的だ!

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帰り道は、
あえて舗装されていない田舎道を歩くように走行し、
夕陽に染まる丘を堪能した。

アスファルトの道路は便利だけど、
こちらの方が、詩を味わえます!

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ボローニャのそぞろ歩き

ボローニャを散策した。

ピサの斜塔は あまりにも有名だけど、
ここボローニャにも斜塔がある。

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塔に鉄が平行に留められているのは、
恐らく、昔のイタリアの地震対策。

他の建物を見ても、鉄が平行に留められている。

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斜塔の裏路地に踏み込むと、観光客の姿はなく、
ボローニャがより濃く感じられた。

大学が多いこの地区では壁の落書きが目立つが、
それに混じって、ふと、歴史を感じられる書き跡があった。

「空襲の時はZAMPONI通り13番地に避難
 電話番号 33-516…」

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「避難所」

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空爆の避難所に使われたとみられるこの建物。
一体、中はどうなっているんだろう?

時間と共に消えかかる文字を、
あえて色濃く修復しているところにボローニャの声が感じられる。

シエナの街中は、昔からの石畳で凸凹していて、
急な坂道が多い事から自転車の姿は見られないけど
ここボローニャは平地という事もあり、自転車が目立つ。

自転車の店のガラスには、
「市役所から300ユーロの助成金あり」と書かれていた。

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街中の車を減らす対策として1台の自転車に300€の助成金が出るなんて、なんて太っ腹なんだろう!

ボローニャの街は盆地の為、夏は蒸すように暑い。

私とパトリッツィオは木陰と風を求め、
バスステーションの隣にあるMontagnola(モンタニョーラ)公園に移動した。

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ここは昔、ナポレオンがボローニャに侵入した際、
ボローニャ中のゴミが集められ、
それを土で埋めて出来た元ゴミの山。

屋外のバールに腰かけて地面を見ると、
陶器の欠片が埋まっていた。

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マンホールの近くだから、
工事で掘り起こした際に出てきたのかな?

私とパトリッツィオはそんな仮説を楽しみながら、
シエナ行のバスの時間が来るまで、ここで寛いだ。

とても暑かったので すぐに体力が消耗してしまい、
歩いては立ち止まり、また歩いては立ち止まる・・・・
を繰り返したスローな散策。

それ故に、色々な発見を得た1日でした!


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2018年8月 9日 (木)

南トスカーナの小さな村 Catiglione d’Orcia

南トスカーナには
外国人客に人気の高い小さな町がいくつかある。

ピエンツァもその一つで、
雑誌に掲載されていそうな洒落た店が沢山ある。

今日は、このピエンツァの町から15㌔ほど更に南下し、
「カスティリオーネ ドルチャ」という村を訪れてみた。

町には観光客どころか、移民すら見かけない。

お年寄りと小さな子供の姿があるのみで、
両親が近郊の土地に働きに行っている間、
お婆さんが孫の面倒を見ている、といった感じかな?

あちらこちらの門先にはバジリコ、タイム、ローズマリーなどのハーブが置かれている。

イタリア、マンマの手料理。

当たり前のようで、実はゆっくりと消えかけている風潮が
この土地に残っている事を感じた。

広場のバールに掲げられた黒板メニューには、
パンに砂糖をまぶし、それを赤ワインに浸して食べる
「パン、ワインと砂糖」のメニューが記されていた。

これは、パトリッツィオの幼少の頃のおやつだ。

保守的なお年寄りに支持されているバールなんだな~、
という事が伝わってきて、
遠いイタリアに触れられたような気がした。

上手く言えないのだけど・・・

最近になって特に、「外部からどう見られるか?」
と意識して作られた美しさや刺激に触れるより、
内面から滲み出るものを垣間見れた時、
ジワ~っとした感動が湧いてくる。

それはまるで、小さな頃、
純粋な気持ちで色々な事に感動出来た、それに似ている。

生活が薫る温もりのある美しい風景。

イタリアを紹介するテレビ番組
「小さな村の物語」が好きな方、
シエナにお越しの際には是非、
シエナから52㌔南下して「Catiglione d’Orcia」に足を運んでみてはいかがでしょうか?

お勧めです!


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黄昏のトスカーナの丘

最近、南トスカーナに住む外国人のお客様にご贔屓していただけて、昨日も、彼等のパーティー用のワインを納品してきた。

帰り道、夕陽を浴びて黄金色に輝く丘を走行していたら、
「カラン、カラン~」とう鈴の音が聞こえてきた。

「あ~、羊だ~♪」

私とパトリッツィオは同時に叫び声を上げ、
慌てて車を停めた。

写真を撮っていたら、
次々に外国人旅行者の車が停車し始めた。

「あの羊飼いの少年はこれでお金を稼げるな!
 あの犬、覚えてるかい?
 ほらっ、ベイブの映画に出てきた牧羊犬だよ。
 ボーダーコリー!」

パトリッツィオのこういう記憶力の良さには、
いつも感心させられます🐑

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ピアノから炎が立ちそう!

ラジオから、
昨年ミラノで公演を行ったピアニストの演奏が流れてきた。

聴いているうちに、迫力に呑み込まれてしまった。

ユーチューブで奏者を検索。

観てみたら、もっと凄かった!!!



ピアニスト Denis Matsuev
演目 Grieg Ginzburg: Peer Gynt "In the Hall of the Mountain King"

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