南トスカーナの小さな村 Catiglione d’Orcia
南トスカーナには
外国人客に人気の高い小さな町がいくつかある。
ピエンツァもその一つで、
雑誌に掲載されていそうな洒落た店が沢山ある。
今日は、このピエンツァの町から15㌔ほど更に南下し、
「カスティリオーネ ドルチャ」という村を訪れてみた。
町には観光客どころか、移民すら見かけない。
お年寄りと小さな子供の姿があるのみで、
両親が近郊の土地に働きに行っている間、
お婆さんが孫の面倒を見ている、といった感じかな?
あちらこちらの門先にはバジリコ、タイム、ローズマリーなどのハーブが置かれている。
イタリア、マンマの手料理。
当たり前のようで、実はゆっくりと消えかけている風潮が
この土地に残っている事を感じた。
広場のバールに掲げられた黒板メニューには、
パンに砂糖をまぶし、それを赤ワインに浸して食べる
「パン、ワインと砂糖」のメニューが記されていた。
これは、パトリッツィオの幼少の頃のおやつだ。
保守的なお年寄りに支持されているバールなんだな~、
という事が伝わってきて、
遠いイタリアに触れられたような気がした。
上手く言えないのだけど・・・
最近になって特に、「外部からどう見られるか?」
と意識して作られた美しさや刺激に触れるより、
内面から滲み出るものを垣間見れた時、
ジワ~っとした感動が湧いてくる。
それはまるで、小さな頃、
純粋な気持ちで色々な事に感動出来た、それに似ている。
生活が薫る温もりのある美しい風景。
イタリアを紹介するテレビ番組
「小さな村の物語」が好きな方、
シエナにお越しの際には是非、
シエナから52㌔南下して「Catiglione d’Orcia」に足を運んでみてはいかがでしょうか?
お勧めです!
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