今日、「かっこいいな~」と思ったこと
遠方で行われたワインの試飲を終え、
バスでシエナに19:30に戻ってきた。
この時間だったらタクシーを使わず、
市バスに乗り換えて家に戻れる。
ラッキーな事に、
5分ほどで私の家に向かうバスがやってきた。
喜んだのも束の間。
このバスは私の家まで届かない事が分かったけど、
寒いから乗る事にした。
終点に到着。
そこから1㌔の道のりは、街灯もなく、車の通りが激しい。
30分待つと次のバスがやって来て
私の家の前で下車する事が出来るけど、
寒くて暗いこの状況の30分は1時間に匹敵するため、
気合を入れ、歩き始めた。
3分ほど歩くと、後方から来た車が止まり、
女性の声がした。
「覚えてる?私、あなたの事、バスの中で・・・・」
みたいな事を言っている。
声では誰か分かず、暗くて顔も見えない。
「きっと、この先に住むワイン関係者の人かな?」
なんて思いながら車に近づいた。
確かに見覚えのある顔だけど、どこで会ったのか思い出せない。
「驚かせるといけないと思ったんだけど、
私、あなたの事、バスの中でよく見かけてたわ。
この道、暗くて危ないわよ。この先、歩くつもりだったの?
どこに住んでるの?」
私はやっと彼女を思い出した。
最近は見かけなくなったけど、
今 通過した集合住宅地からバスに乗ってきていた人で、
「ジョバンナ」と呼ばれている女医さんだ。
夜の8時。
仕事を終え、一刻も早く家について夕食にありつきたい、と思う時間。
なのに彼女は、暗闇を歩く私を見かけ、車で追いかけてくれた。
私は何度もお礼を口にして、
寒さを忘れるほどに温かな気持で家路についた。
アパートの隣の住民すら知らない、という今、
(バスの中で見かけていた)というだけの相手を思ってくれる人がいる事に驚いた。
体格がよくて南の方言を口にするジョバンナは、私より明らかに若い。
そんな彼女から、人を気遣うことのカッコよさについて影響を受けた今日この頃です♪
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