最近、益々 甘党になってきました
パトリッツィオと郊外にあるバールに行った。
ここのチーズケーキを食べると、
その日はハッピー曜日になる。
店に入ると、樽のような体つきをした男が、
欠けた前歯でニコっと迎えてくれる。
「チーズケーキあるよ!
今日はいつもと違うタイプだ。レアチーズケーキさ」
「試すしかないわね!
一切れ頂くわ。そして珈琲2つね」
パトリッツィオはヌテラチョコレート&ココナッツ味のケーキを一切れ、テイクアウトでお願いした。
私は途中から、
「一切れじゃなくて、二切れにしてちょうだい」と口を挟み、続けて
「パンフォルテも買っておこうかな?
甘いヴィンサントのお酒に良く合うからね・・・」
と言って、会計をお願いした。
パトリッツィオには昨日の晩御飯を御馳走になっているので、
ここは私が払うと言い張った。
「キヨミはもうすぐ日本に発つんだ。
このパンフォルテをワイン会で日本人に紹介するのさ」
すると店の男は
「なら、全部で15ユーロでいいよ」と言い放った。
ケーキを3切れ、2杯のカフェ、そして郷土菓子のパンフォルテ。
店の料金表からすると29ユーロする。
それを「俺からのプレゼントだ!」と言って、
15ユーロしか受け取らなかった。
今回購入した郷土菓子パンフォルテに、彼の気前良さがパウダーシュガーのように降りかかったものだから、より美味しく感じると思う!
シエナの郷土料理「パンフォルテ」とは、
砂糖や蜂蜜、小麦粉の他、アーモンドやドライイチジク、
オレンジピール、胡椒やシナモン等の香辛料が使用された
1200年から存在する伝統菓子。
小さな欠片を噛み砕くと、
ドライフルーツのコクのある甘味と
香辛料のピリッとした複雑味が口いっぱいに広がり、
そこに甘いお酒ヴィンサントを流し込む。
ヴィンサントの持つ 干柿や杏子のような濃厚な甘味が加わると、
口中に新たな甘味が誕生し
「ん~♪」という感想が鼻から漏れてしまう。
昔は辛いものが好きだったのに・・・
年を重ねる毎に、
人にも食べ物にも、甘さを求めてしまう今日この頃です♪
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