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2017年10月22日 (日)

海でリセット!

火曜日、パトリッツィオは足の痛みが辛くて
家でじっとしていた。
翌日、彼はいつもの検査の為、
朝の5時の電車でボローニャに向かった。

私も調子が良くなくて、血液検査と尿検査を受けた。

結果は、異常なし。

何となくさえない日が続いたので
「海にでも行こうか?」と言うと、
「行こう!土曜日にな」と彼は言った。

土曜日の朝、鳩のような薄灰色の空を見て、
「海はなしね」
と思いつつパトリッツィオに電話をすると

「今、キヨミの家に向かってるところだ!」
と言われたから、私は慌てて身支度をした。

海に着くと釣り大会が開催されていて
「犬禁止」の看板があった。

車で3度移動してみたが、
どこも釣り競技の人の姿があった。

私は機嫌を悪くして「もうシエナに戻る」と言うと

「それを言っちゃ、お終いさ」と言って、
パトリッツィオとモッラは釣り人の少ない方向にズンズンと歩き出した。

場所が定まり砂浜に横になると、雲から陽が差し、
それから天気がゆっくりと良くなってきた。

そしてお昼になると、釣り人の姿が引いた。

「キヨミ、シエナに戻るかい?」

悪戯そうにパトリッツィオが聞いてくる。

「雲があるお陰で本が読みやすいな。
 人も少なくていい」

「そうね。海は夏に来るものだと思っていたけど、
 今日の海、最高に気持ちいいわ。
 陽は柔らかいし風も気持ちいい。
 海の家から流れてくるヒットチャートもなくて
 波の音とカモメの声が心地いいわ~」

たっぷりと海で過ごした後、街のバールに入った。

午後のカフェテラスには穏やかな空気が漂っていたけど、少しすると、遠くから奇声が聞こえてきて、その音は段々と近づいてきた。

10歳くらいのアフリカ人の少年を連れて、
落ち着いた年のイタリア人男性が入ってきた。

少年は床や壁を叩きまくり、大声をあげている。

問題を抱えた子供を養子に迎えたイタリア人だとすぐに分かる。

イタリア人男性は
「ピザを食べるかい?」と少年に尋ねると、

「ノー、ノー!」と言った後
「食べるって言ってんだろ!」と叫んでいる。

イタリア人男性は少年と手をつないでいる。

私はこの光景を見て、強い衝撃を受けた。

さっき見た海同様、
このイタリア人男性も懐が広くて深くて穏やかだ。

私はこれまで「自分の心地よさ」ばかりを考えてた。

私が心地よく思えない事や身に降りかかる問題に対して敏感になり、怒りやすくなっていた。
そのストレは悪循環を生む。

海に来てみて良かった。

大きなものに包まれて、
昨日より生きやすくなっている自分に気付く
今日この頃です!

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