むしろ、若者より人生の現役!
日曜の昼過ぎ、外気がピークを迎える正しくその時に、
パトリッツィオは愛犬モッラを連れてやってきた。
いつもだったら近所の川で水遊びをするところだが、
こう長い間 雨が降らないと、
水位は下がりきって水も濁っている。
そこで私達は、涼を求めてモンテルーコに行く事にした。
私の家から約10キロ離れたその場所には、
一軒のホテル兼バールがポツンとある。
森林に囲まれた建物は、どこか時代に取り残された感が漂っていて、放し飼いされているシェパードはモッラちゃんを優しく迎えてくれる。
目的地に近づくと、車があちこちに駐車してあった。
「あれ~、いつもは誰もいないのに・・・
こんな日もあるのね」
「結婚式か何かかな? 貸切かもしれないぞ」
とパトリッツィオ。
車を降りてバールに近づくと、見慣れぬ光景に驚いた。
そこには沢山の高齢者がいて、ダンスやトランプを楽しみ、
タバコやお酒、アイスクリームを嗜んでいる。
「今日は何のパーティーですか?」と店の主人に聞くと、
「夏から9月の半ばまで、毎週日曜はいつもこうさ」
と教えてくれた。
企画を立てたり、スポンサーを見つけたり、告知する等、
手の込んだ事は一切していない。
周辺の村や町から、ただ、ぞろぞろと人が集まって出来た空間には60~70年代が再現されていて、70歳を超える人達が今も尚、人生を謳歌し続けていた。
無意識のうちに、「高齢者」「介護」・・・
そして終活、等のテーマに触れながら生活していただけに
汗を浮かべて楽しくステップを踏む高齢者の姿が、
とっても眩しく映った。
「そうだよね。こういう世界も、現実、あるんだよね」
人生の現役に年齢は関係ないんだ、
という事を感じた、今日この頃です。
| 固定リンク