成田からヨーロッパへ
1週間の日本滞在を終え、
成田空港からANA便でブリュッセルに到着。
ここでローマ行の飛行機に乗り換える。
待ち時間は2時間。
電光掲示板にはまだ搭乗ゲートが表示されてないので、
チケットに書かれている情報を頼りに、
出発ゲートA44のロビーで待つことにした。
搭乗時間まであと1時間、30分、
そしてとうとう、後10分!
しかし、A44ゲートのロビーに人は沢山いるものの、
カウンターに係員の姿がない。
慌てて電光掲示版を確認しに行くと、
ローマ行の搭乗ゲートはA70と書かれている。
搭乗時間まであと10分。
そして、ここA44からA70までの移動は徒歩11分。
小走りに空港を渡り、A70に到着。
カウンターには、
私の乗る飛行機の番号とローマ行の表記があり、
沢山の人が座っていたのでホットした。
椅子に座り搭乗案内を待つけど、
気付くと、ここにも係員の姿が見当たらない。
動きがありそうもないので、
パトリッツィオに電話をした。
「今、ブリュッセルよ。
搭乗時間間際に出発ゲートの変更に気付いて、
慌てて移動したところ。移動中、
館内アナウンスで私の名を呼ばれるかと思ったわ。
でもね、このゲートにも係員がいないのよ」
「そっか。だったらキヨミがマイクで呼び出したら?
‟A70番のスタッフさん、A70番のスタッフさん、
搭乗時間が迫っています。
至急、カウンターにお戻りください″って」
電話を切った後、
この飛行機が2時間半の遅れをとっている事に気付いた。
この日はローマ空港の近くにある宿を予約してある。
深夜に到着する旨 伝えないと予約をキャンセルされてしまうので、ホテルに電話をした。
最初、イタリア国番号の0039に続き、
ローマの市外局番06から電話をしてみたが
上手く繋がらない。
そこで、国番号の最初の00を省いてみたり、
ローマの市外局番の0を省いてみたりしたけど、
それでも繋がらないから、
イタリア国内同様に、
いきなりローマの市外局番06からかけてみたら
「プロント?」とホテルの人が応対した。
3日位前から、ヨーロッパ国内の電話には、
国番号がいらなくなったらしい。
長らく待って、いよいよ搭乗時間が迫ってきた。
搭乗ゲートには、関係者の姿もある。
しかし、今度は、
ローマ行のアナウンスがあちこちである。
「ローマ行のお客様、A64ゲートより搭乗を開始します」
( ん?また搭乗ゲートが変更になったのかな?)
私以外にも、
A70のローマ行に並んでいた人が
一気にA64をめがけて走り出した。
確かにA64にもローマ行と書かれている。
ここはベルギーのブリュッセル空港なのに
「ミラノ行」「ローマ行」「ローマ行」「ミラノ行」
と繰り返すアナウンスは、
まるでイタリア国内の国鉄駅。
あちこちの搭乗ゲートからイタリア行の飛行機が出て、
ローマ行も、わずか10分の差で、数か所から飛び立つ。
アナウンスを聞き、出発ゲートの確認に走り周る人達は、まるで広いゲージに入れられたハムスターのようだ。
後になって、
この日、イタリア全土でストライキがあり
ストライキの解除と共に
一斉に飛行機が飛び立った事を知った。
私以上に、航空関係者の方々の方が大慌てだったのね。
ANA便で成田を出発した後、体の時差は残ったものの、
ここでメンタリティーの時差はさっぱりと消えた。
また、さっきまで私を覆っていたセンチメンタルも、
ここヨーロッパに到着した途端、
気を張らなければならない空気に押し流された。
深夜のローマでティティちゃんのカリカリが沢山入ったスーツケースも無事に受け取り、ホテルに到着。
ぐっすりと寝て、明日はシエナです!
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