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2017年4月13日 (木)

ピュアな気持に触れて育ったワイン、仕入れます♪

Viniveriの会場に入ると、
真っ先にフィリッポに挨拶に行った。

彼とは昨年、この会場で会ったばかりなのに、
随分前から知り合っているような気がする。

このラベルを見てご存知の方もいらっしゃると思いますが、このワイナリーでは、障害を抱えた少年たちが働いてます。

ラベルも1枚1枚が手書き。

この日、フィリッポからこんな話を聞きました。

(以下 K=聖美 F=フィリッポ)

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k:障害を持つ少年は、時には気まぐれかしら?
  今日は働きたくない、って言いだしたり・・・

F:基本的には、いい子なんだ。
 でも、僕たち同様、ネガティブな部分も抱えてる。
 怒り出したり、食事を拒否したり、泣き出したり。
 でも、1時間後には笑ってるんだ。
 いい部分も持っているから。

 大事なのは、
 彼等自身が行いを通じて満足を得る事。
 自分自身が満ち足りていて、
 他人に対しても喜びで接する事。

 少年が来たばかりの時は、アグレッシブでも、
 畑やラベル描きに向き合っているうちに、
 アグレッシブが和らいでいく。
 向精神薬の量も減り、気分も落ち着いてくる。

k:障害を持つ少年は、葡萄畑やワインで学ぶの?

F:いいや。
 「これを持ってきてくれ」とか
 「こういう風に植えて」とか
 「絵を描いて」等・・・作業をしてもらう。

  自主的に識別したり判断するのは難しい。
 
  例えば「これはメルローだよ」と教えても、
   2日も経つとメルローという事を忘れてしまう。
   他のワインとの識別が付かないのさ。

   でも「この赤ワインは僕が作った」
 「このラベルは僕が描いた」という事は
  はっきりと覚えているよ。

   25人はかなり重度の障害者。
  そして10人の重度ではない彼等がラベルを描いたり、
   ボトリングをしたり、畑に出たりしている。

  体の状態によって、仕事を選ぶんだ。

「明日は会議があるから、家に居ていいよ。休暇だ」
 と言うと、僕らだったら喜ぶところだが、
 彼等は快く感じない。
 
「ノー、働きたい、働きたい」と言うんだ。

  大事なのは、総合的に良いこと。

  普通の人が施設を見学する前には、
 少し怖気付いてしまう。

「障害ってどんな事?人と違うんじゃないか?」って。

  でも、障害を持つ彼等にとって、
 バリア(違い)は無いんだ。

  世界で最も偉い人だとか、もっとも貧しい人だとか、
  そういう違いがない。

  もし君が優しかったら、
 彼等は両腕を広げて笑顔で迎える。

  外見は関係ないのさ。

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この蔵が手掛けるメルローは、イタリアの中でも評価が高く、私が昨年オーダーした2013年ヴィンテージは蔵では既に完売です。

この秋から2015年ヴィンテージが登場。

ちなみに、2014年は
多雨で葡萄の出来に納得がいかないため、
アグリトゥリズモ等でハウスワインとして使用されるとのこと。

メルローは秋まで待たなければならないのですが、
今年 初リリースのワイン「SARCO 2016」と発泡酒は、
この春から皆様にお届けできそうです。

果実のニュアンスが優しい、飲み口が柔らかなワイン。

ピュアな精神とイタリアの自然が触れ合って出来たワインが、私達の体に「自然さ」を注いでくれる事、願ってます♪

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