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2017年2月10日 (金)

私にとっての★★★レストラン

久しぶりにパトリッツィオの友達
マルコが経営するレストランを訪ねた。

メニューがオリジナルで面白い。

私は『冬の庭』と名付けられた前菜を注文した。

なるほど!

キャベツのプレを土壌にみたて、
その上に冬野菜が乗っている。

まさしく、冬の庭、そのものだ。

ワクワクした気持で口に運んでいると、
マルコがテーブルにやってきた。

「細長い器で出す方が見た目が良かったかも!」
と彼はコメントした。

パトリッツィオのアンティパストも素晴らしい。

その後、私は『青リンゴとポルチーニ 』という
珍しい組み合わせのリゾットを頼み、
パトリッツィオは『ネギとカッペリのスパゲッティ』
をオーダーした。

正直言って「また、食べてみたい味!」とは思わない。

でも、食べている時は
「ワォ、意外と合うんだね、この組み合わせ!」と、
楽しく食事が出来た。

そして、マルコがちょくちょくテーブルに現れ、
私達と短い会話を交わしてくれる事が嬉しかった。

20年以上前、マルコとパトリッツィオは、
国立エノテカイタリアーナで働いていた。

パトリッツィオがエノテカを辞めた後、
マルコも辞め、バールの経験を経て、
3年前にシエナの郊外にレストランを開いた。

オリーブ畑に面したレストランで、
店の前に菜園を設け、自家栽培の野菜を使用している。

マルコのレストランには、
昔の職場の同僚や学生時代の友達が通い、
彼等は、パートナーや友達を連れていくものだから、
レストランでは挨拶をする光景が絶えずある。

マルコは友達に対し、
お会計時にもサービスをしてくれて、謙虚さが滲み出た彼の佇まいと笑顔とセンスに癒される。

私が若かった頃、バブルの時期という事もあって、
沢山のレストランガイドや雑誌を参考に、
随分と外食を楽しんだ。

そのほとんどは、
1度きり訪れて、2度と足を運ぶ事はなかった。

当時、雑誌に掲載された店(注目の店)にいる、
という非日常の過ごし方に浮かれていた。

今、この年になると、
レストラン選びの第一条件は、美味しさと同じくらい、
オーナー、もしくはシェフの人柄があげられる。

この二つが揃っていると、
外食する機会が少ない私でも、
同じ店に顔を出す事になる。

残念ながら、おもてなし精神より
「いかにお財布からお金を出させるか?」
という空気が濃く感じられる場合がある。

そうなると、
いくら友達が経営するレストランであっても、
人に紹介出来ないし、
私も見切りをつけて通わなくなる。

昨日は、
・パトリッツィオとの食事が楽しかった。
・料理が美味しかった。
・そして、マルコと会えて、嬉しかった。

私にとって、これが★★★レストランです!

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