テクニカルがやってきた
今日は、固定電話と暖房の件で、
テクニカルスタッフに来てもらった。
固定電話はここ1か月、
通話中に切れてしまう現象が続き、
暖房は今朝から稼働してくれない。
電話のテクニカルからは、
これまで3度ほど訪問日を伝えられていたが、
「総合病院での仕事が入って行けなくなりました。
また今度」
など、何度か先送りされていた。
彼は電話で必ず
「お見事です!あなたは、素晴らしい!」
と2度は繰り返す。
文句を言わぬ私を褒めてくれているのだが、
褒められると、相手の人間臭さに同調してしまう。
やっと現れたテクニカルは小太りで愛嬌のよい、
隣街に住む50歳のイタリア男性だった。
私を見るなり、
「いや~、何度も訪問日を先送りして本当にすまない。
ビンタしてくれ!」
と言って足早に部屋に入り、お喋りをしながらも
手先を器用に動かせ、解決してくれた。
彼は4匹のトリュフ犬を飼っている。
「明日、家にいるかい?トリュフをもってきてやる」
「残念! 明日は仕事で朝から外出なの」
「じゃまた次回。今度問題があったら、
俺に直接 電話くれ!」
修理を終え、荷物をしょってドアに来ると、
振り返ってまた例のセリフを繰り返した。
「お見事です!あなたは、素晴らしい!
いや~、本当に素晴らしい」
思わず笑ってしまう。
いつも、このセリフを口にしているんだろうな。
中には、私みたいに笑ってしまう人もいれば、
そんなセリフを跳ね除け、
文句を浴びせる人もいることと思う。
仕事であっても、
個人の個性で相手と接するところが
何ともイタリアらしい。
あとは、暖房のテクニカルを待つのみ。
午前11時に予定を入れたが、
無理だったらその日の17時に訪れる事になっている。
17時を過ぎると、事務所の女性から電話が入った。
「テクニカルは、19時頃の訪問となりそうです」
来てもらえるだけでもありがたい。
が・・・
19時半になっても呼び鈴がならず、
諦めかけた頃に携帯が鳴った。
「今から、行きますよ!」
20時過ぎに彼は颯爽と現れ、寡黙に作業を始めた。
彼の指先はごつごつとしていて、
いくつかの指先に、
黒い火傷のようなコブが出来ていた。
「大変な仕事だな」
「朝から夜まで働き続けて、偉いな」・・・と
感心しながら彼の作業を眺めた。
結局、私の単純な操作ミスが原因だったので、
修理の必要はなく、暖房装置の説明を受けて解決した。
「完了です」と言う彼に
「御幾らですか?」と尋ねると、
「たいした事やってないから!」と言って、
お金の受取を拒否し、足早に去っていった。
翌日の朝は-1度。
昨日のテクニカルに
「この快適な朝は、あなたのお陰です」
とお礼を呟いた。
目に見えない物事には、幸せの味がする事が多い。
幸せを味わうと、心が温まる。
ゆっくりとしたリズムの生活だと、
幸せを味わう機会に恵まれやすい。
師走、年末・年始!
そんな中で、
のんびり、マイペースに今日を過ごします!
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