日本酒の会
国立エノテカイタリアーナで、日本酒の会を開催した。
日本において、
イタリアンパスタ、ワインなどはもはやブームではなく、私たちの生活の一部のように定着している。
では、日本酒や寿司はどうだろう?
実際、シエナにある日本食屋は日本人以外の外国人が、儲けの手段として手掛けているので、「文化」までは伝えきれていない。
数か月前、兼三さんから
「シエナで日本酒のイベントやれたら、
面白いですね!」
と言われた時、
軽い気持ちで「やりましょうよ!」と答えた。
それから日が経つにつれ、
初めて臨むイベントにプレッシャーと緊張が膨らみ、
内心、私は怖かった。
日本からやってきたメンバーは、5人。
そこにシエナ在住のメンバーが加わり、
会の準備に取り掛かった。
食用のお米の場合、
たんぱく質や脂質は美味しさになるが、
日本酒用のお米は、
それらの成分があると雑味になる為、そぎ落とされる。
そぎ落とす部分が多くなるほど、
綺麗な風味に仕上がる。
ワイン大国の、
しかもトスカーナワインの専門家たちに対して、
日本酒を披露する。
皆にとって、初めてのチャレンジ。
それぞれのスタッフは、
精米のように、各自に纏う様々な思いを削り落とし、
「いい会にしよう!」
という純粋な意気込みを残して会場入りした。
そして、イベント会場で
私たちの気持ちとイタリア人が触れた時、
優しくフレンドリーで爽やかな空気が醸し出された。
会は成功した。
日本の文化や伝統を短時間で説明するのは無理だ。
でも、このイベントでは、日本酒と共に
「日本人」の在り方のようなものも伝わって、
日本酒の柔らかさ、美味しさが引き立った。
私は一粒のお米でしかないけれど、
皆と一緒に居られたお陰で、
芳香あるお酒の一部に成れる事が出来た。
だから、仲間って必要なんだね。
兼三さん、かよちゃん、ルイさん、郁美ちゃん、
豪さん、史絵奈ちゃん、桔梗ちゃん、慎太郎君、
勇君、薫さん、そして、華子さん!
楽しかった!
ありがとう。
そして、素晴らしいお酒作りに携わっている皆様、
ありがとうございます!
皆が寄り添って醸し出される美味しい時間に、乾杯!
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