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2016年9月

2016年9月30日 (金)

頑張れ、 オリーブ!

晴天の続くシエナ。

この澄んだ青空とは裏腹に、
オリーブ農園のスタッフは祈る思いで過ごしている。

8月末まで
「今年のオリーブは順調な運びだ!」
と喜んでいられたけど、

最近になって、トスカーナの各地に、
オリーブの実に害を与えるミバエが発生し始めた。

南トスカーナのモンテプルチャーノ村でも、
被害が報告されている。

この村には、メローニ農園がある。

早速電話で、
メローニ農園のルチャーノに様子を聞いてみた。

「オリーブの被害はどう?」

「ああ。一部の作り手は被害に遭っているけど、
 僕の畑のモライオーロ品種の成熟は
 ゆっくりとしていて、まだ実が堅い。
 だから、ハエの標的には成らずに済んだ。
 収穫は、10月25日頃からを予定している。
 今のところ、大丈夫だ」

少し安心した。

続いて、シチリアのポリフェーモの作り手、
ジャンル―カと話しをした。

「トスカーナの状況は知っているでしょ?
 シチリアは、どう?」

「キヨミ、今年は非常に難しい。
 春を過ぎたころ、寒さが戻ってきたせいで、
 花がつかなかった。
 だから、実の量が非常に少ないんだ」

「なるほど。
 私の注文にも応じてくれるかしら?」

「大丈夫。
 でも、取引先全体に満足してもらいたいから、
 各人に販売できる量は、昨年より減ること、
 そして、どうしても価格がアップしてしまう事、
 これは了解しておいてほしい」

了解。

そして、シエナのファンチュッリ農園はというと、
畑を視察したところ、
オリーブの実は健康的に育っている。

このまま被害を受けることなく、
圧搾まで運んで欲しい!

農薬を散布して害虫を回避したり、
他国からオリーブの実を買って、
自社でボトリングする等・・・

安定した儲けを重視すれば、色々思いつくコトはある。

でも、そんな事は出来ない。

私たちの口に入るものだから。
そして、信頼されて、皆様に支えてもらっているから。

今年の搾りたてのオリーブオイル。

皆様にお届けできるのは、
11月に入ってからとなりそうです・・

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2016年9月29日 (木)

日本酒の会

国立エノテカイタリアーナで、日本酒の会を開催した。

日本において、
イタリアンパスタ、ワインなどはもはやブームではなく、私たちの生活の一部のように定着している。

では、日本酒や寿司はどうだろう?

実際、シエナにある日本食屋は日本人以外の外国人が、儲けの手段として手掛けているので、「文化」までは伝えきれていない。

数か月前、兼三さんから

「シエナで日本酒のイベントやれたら、
 面白いですね!」

と言われた時、

軽い気持ちで「やりましょうよ!」と答えた。

それから日が経つにつれ、
初めて臨むイベントにプレッシャーと緊張が膨らみ、
内心、私は怖かった。

日本からやってきたメンバーは、5人。
そこにシエナ在住のメンバーが加わり、
会の準備に取り掛かった。

食用のお米の場合、
たんぱく質や脂質は美味しさになるが、
日本酒用のお米は、
それらの成分があると雑味になる為、そぎ落とされる。

そぎ落とす部分が多くなるほど、
綺麗な風味に仕上がる。

ワイン大国の、
しかもトスカーナワインの専門家たちに対して、
日本酒を披露する。

皆にとって、初めてのチャレンジ。

それぞれのスタッフは、
精米のように、各自に纏う様々な思いを削り落とし、
「いい会にしよう!」
という純粋な意気込みを残して会場入りした。

そして、イベント会場で
私たちの気持ちとイタリア人が触れた時、
優しくフレンドリーで爽やかな空気が醸し出された。

会は成功した。

日本の文化や伝統を短時間で説明するのは無理だ。

でも、このイベントでは、日本酒と共に
「日本人」の在り方のようなものも伝わって、
日本酒の柔らかさ、美味しさが引き立った。

私は一粒のお米でしかないけれど、
皆と一緒に居られたお陰で、
芳香あるお酒の一部に成れる事が出来た。

だから、仲間って必要なんだね。

兼三さん、かよちゃん、ルイさん、郁美ちゃん、
豪さん、史絵奈ちゃん、桔梗ちゃん、慎太郎君、
勇君、薫さん、そして、華子さん!

楽しかった!

ありがとう。

そして、素晴らしいお酒作りに携わっている皆様、
ありがとうございます!

皆が寄り添って醸し出される美味しい時間に、乾杯!

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2016年9月24日 (土)

芸術の秋♪ 

これを観たら、もっとパバロッティが好きになる!




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2016年9月23日 (金)

シエナに無事、到着いたしました♪

あっという間の日本滞在も終わり、
いつものように母の付き添いで羽田空港に到着した。

フランクフルト経由フィレンツェ行。

今回、ANAの都合で、出発が3時間遅れている。

荷物チェックを済ませてから数時間。

飛行機に搭乗する前に、自宅に電話をしたら、
お父さんが出た。

「お母さんは、まだ、羽田にいるんだよ」

ビックリした!

お母さんの携帯に電話をしたら、
展望台で、飛行機をチェックしていた。

「きよさんは、108番の飛行機に乗るのよね」

「そうよ。お母さん、傘振ってね。 
 そしたら、お母さんの事が見えるから」

今回も泣いちゃったな・・・・

相手の為に時間を費やす事。
相手を想うこと。

こういう事が、人間の絆を深めて、
人生を豊かにする事なんだな、
と改めて感じた。

母親の無償の愛から、
生きるうえで大切な事を色々な事を教わっている。

幾つになっても・・・

今回も、とっても良い滞在となりました。

皆様、ありがとうございました!

季節の変わり目、
お体にご自愛いただき、
充実した秋をお過ごしください(#^^#)

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2016年9月20日 (火)

私を装った迷惑メールにご注意ください

時々、私のメールアドレスを使用した迷惑メールが、皆様に送信されてしまいます。

私のアドレス kiyomisiena・・・
から始まるメールであっても、

●タイトルがないもの

●本文がなく、ウェブアドレスだけの記載があるもの

●タイトルや文面が日本語ではない場合

は、直ちに、削除をお願いします。

尚、私のコンピュータでは、
毎日、ウイルスチェックをしております。

このような現象は半年に1度ほど起きるのですが、
コンピュータの専門家にコンピュータを点検してもらっても、私のコンピュータにはウイルス等の問題は見つかりません。

私からのお知らせを受信される方、
私からの案内メールを受け取られても、
そこにはウイルスがございませんので、
ご安心くださいませ。

ご迷惑をおかけして申し訳ございません。

どうぞ、皆様のご協力をお願いいたします。

大多和聖美

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2016年9月19日 (月)

日本酒も面白い!

智恵ちゃんと一緒に、
日本酒のテイスティングが出来る
「KURAND SAKE MARKET浅草店」に行った。

何度も日本酒を飲んできたけど、
こうやって向き合うのは初めてだ。

最初に選んだ甘口の純米酒は、
香りにマンゴー、パイナップル、洋ナシなど、
トロピカルなフルーツが感じられ、
智恵ちゃんが選んだ甘口の日本酒には、
青リンゴの香りがあった。

次の日本酒は、煮詰めた果実の香りがあり、また、
他の日本酒は酸が際立って、
シャープな余韻が気持ちよかった。

途中から、食材と日本酒の相性の実験もしてみた。

お豆腐に冷酒は合わなかったけど、
ぬる燗には驚くほど良くあった。

でも、他の銘柄のぬる燗で試したら、
酒の香りが圧倒的に勝ってしまい、
豆腐とは釣り合わない。

そのぬる燗を今度は、
醤油や味噌煮のようなタレと合わせてみた。

意気投合。ハーモニーがあった。

冷たいお酒から受けるストレートなコクや甘味は、
塩気を含んだ生ハムと息が合っていた。

とにかく今日は、手当たり次第に飲んでみて、
「色々なパターンがあるんだな!」
という感触を得た。

私たちは店を出て、近くの立ち飲み屋に行った。

そこには、浅野温子に似た、でも、ノーメークのお姉さんがカウンターで愛嬌良く客に対応し、店頭では、滅多に笑顔を見せなさそうな渋い男が焼き鳥を焼いていた。

ここの客たちは、日本酒の製造方法や分類など、
理論は知らないかもしれないけど、
こういう客がいるからこそ、
日本酒が今日まで続いている。

彼等のその日の気分や情の熱さが、
安酒をいい頃合いの燗にする。

高級酒から安酒まで色々あるけれど、
様々なシーンで楽しめる日本酒。

もうすぐ日本を離れるけど、
日本にいたらこの秋は日本酒にはまっているはず(^^♪

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シエナの友達に感謝!

8月末から、兄弟たちと連絡を取り合っていた。

そして、今日、計画通り、
結婚50周年サプライズパーティーをするため、
皆、実家に集まった。

姪っ子から花束を渡された口下手な父は、
照れまくっていた。

いつも陽気な母は、更に弾けてしまって、
日本酒を沢山飲んだ。

シエナの友達の一人、スペイン人のアンナから、
よく、パーティーの話を聞かされていた。

お兄さんの60歳パーティー、
彼の誕生日パーティなど・・・

どれもが、
主役が会場に入ると、沢山の人が待ち構えていて、
「おめでと~♪」を浴びせる、といったパターンだ。

アンナの話を聞いているうちに、
家族の為に、皆で集まりたい、と思うようになった。

私が日本に帰省する度に、パトリッツィオは

「キオミの姪っ子ちゃんに、
 何のプレゼントを用意したんだい?」

と聞いてくる。

プレゼントを用意しないと、彼は本気で怒る。

「キヨミ、姪っ子にプレゼントを用意する。
 これは、叔母さんの義務だぞ!」

だから私は、毎回、姪っ子へのプレゼントを用意する。

そうしているうちに、姪っ子とも、弟の奥さんとも、
一緒にいて、緊張しない仲になった。

遠い親戚ではなく、家族に近くなってきた。

アンナやパトリッツィオがいなかったら、私は、
家族との繋がりを、ここまで意識していないと思う。

今日は、家族全員にとって、
掛け替えのない、温かな日となった。

人懐っこいスペイン人やイタリア人の友達から、
いい影響を受けて、それを真似しているうちに、
幸せが発芽してきてます!





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