頑張れ、 オリーブ!
晴天の続くシエナ。
この澄んだ青空とは裏腹に、
オリーブ農園のスタッフは祈る思いで過ごしている。
8月末まで
「今年のオリーブは順調な運びだ!」
と喜んでいられたけど、
最近になって、トスカーナの各地に、
オリーブの実に害を与えるミバエが発生し始めた。
南トスカーナのモンテプルチャーノ村でも、
被害が報告されている。
この村には、メローニ農園がある。
早速電話で、
メローニ農園のルチャーノに様子を聞いてみた。
「オリーブの被害はどう?」
「ああ。一部の作り手は被害に遭っているけど、
僕の畑のモライオーロ品種の成熟は
ゆっくりとしていて、まだ実が堅い。
だから、ハエの標的には成らずに済んだ。
収穫は、10月25日頃からを予定している。
今のところ、大丈夫だ」
少し安心した。
続いて、シチリアのポリフェーモの作り手、
ジャンル―カと話しをした。
「トスカーナの状況は知っているでしょ?
シチリアは、どう?」
「キヨミ、今年は非常に難しい。
春を過ぎたころ、寒さが戻ってきたせいで、
花がつかなかった。
だから、実の量が非常に少ないんだ」
「なるほど。
私の注文にも応じてくれるかしら?」
「大丈夫。
でも、取引先全体に満足してもらいたいから、
各人に販売できる量は、昨年より減ること、
そして、どうしても価格がアップしてしまう事、
これは了解しておいてほしい」
了解。
そして、シエナのファンチュッリ農園はというと、
畑を視察したところ、
オリーブの実は健康的に育っている。
このまま被害を受けることなく、
圧搾まで運んで欲しい!
農薬を散布して害虫を回避したり、
他国からオリーブの実を買って、
自社でボトリングする等・・・
安定した儲けを重視すれば、色々思いつくコトはある。
でも、そんな事は出来ない。
私たちの口に入るものだから。
そして、信頼されて、皆様に支えてもらっているから。
今年の搾りたてのオリーブオイル。
皆様にお届けできるのは、
11月に入ってからとなりそうです・・
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