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2016年8月20日 (土)

今年のトマト

外出から戻ると、中庭に大家のアルドおじさんがいた。

「チャオ、アルド!」

「オ~、キヨミ。
 トマトなんだがな、今年は育たんのだよ」

2週間ほど前に、
「アルド菜園のトマトが成ったら、頂戴ね!」と、
挨拶がてらに交わした言葉を覚えてくれていた。

「それだったら、あなたの家で食べて頂戴。
 私は間に合ってるから、気にしないで!」

するとアルドおじさんは、
「ちょっと、来てくれ」と菜園に手招きした。

どうやったら、こんなトマトが作れるんだろう?

どれも不格好だ。

シエナには
「ブルッティ マ ブォーニ 不細工だが旨い」
という名のお菓子がある。

この菜園のトマトたちも、外見は既に味わいがある。

「これ、もってきな。
 火曜日、いや、水曜日頃に食べるといい」

「ありがとう! 遠慮なく頂くわ!」

美味しく食べたいから、あと5日程待ってから、
バジリコとオレガノを添えて、シンプルにいただこう。

この日の夕方、散歩に出た。

野菜に水をあげているおじさんから
不意に「チャオ!」と声をかけられたので、

「おじさん、今年のトマト、難しいんですか?」

と聞いてみたら、

「ああ。10本のトマトがダメになってしまったよ」

と言っていた。

どうして、今年は家庭菜園のトマトが難しいんだろう?

オリーブや葡萄の実はスクスクと育っているのに・・・

自然の世界は複雑なのね。

1年中食べれるトマトだけど、本当の旬は今だけ。

秋が訪れるまで、暫くトマトを楽しみま~す♪

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