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2016年4月 7日 (木)

雑種のワイン

雑種(Meticcio メティッチョ)という名が付いた
ワインの試飲会に行った。

作り手のサブリーナは、
大きな笑顔と快活な立ち振る舞いが印象的な、
飾り気のない女性だ。

彼女は小さな頃から動物が好きで、
現在も、犬や猫と暮らしている。

どの動物も、悲惨な経験の持ち主で、
スペインから引取った犬や、
2009年のラクイラの震災で野良になった猫などがいる。

可愛そうな動物を見ると、放っておけない。
でも、自分で引取るには限界がある。

でも・・・
ワインを通じて、
もっと沢山の動物を救えるんじゃないか?

そんな彼女の長年の思いが、
今年、ようやく形になった。

プロジェクト「Meticcio(雑種)」

1本のワインを販売するごとに、
売上げから1ユーロが動物愛護に渡る。

イタリア中の恵まれない動物に、
少しでも愛が注がれるよう、自分のワインだけではなく、イタリア全土のワイナリーにも参加してもらいたい。

そこで、Meticcioのロゴを制作し、商標登録した。

このロゴがついたワインは、1本販売するごとに、
売上げの一部が動物愛護に使用される。

この話題を聞きつけ、早速、
プーリア州のワイナリーがプロジェクトに参加した。

サブリーナのワイナリー「Podere Lecchi e Brocchi」
では、キャンティクラッシコを作っている。

高品質なワインを生み出す為、
セレクションされた葡萄品種を使用しているが、
中には、選ばれない木もあり、
そんな葡萄の木は、ある畑に植えられている。

厳選されたカテゴリーからは外されたものの、
同等の愛情を注がれて育っている。

「Meticcio(雑種)」のロゼワインには、
この混植された葡萄が使用されている。

テイスティングをしながら、
ニュアンス、 ストラクチャー、 余韻等・・・
いつものとおりにワインを探ったが、途中でやめた。

このワインは、品質を求めるものではない。

単に美味しく、飲みやすいワイン。

そしてある人にとっては、

「このプロジェクトに賛成!」

という共感の響きが感じられる。

ちょっと、飛躍しすぎた表現かもしれないけど、

親が立派な立場でなくても、
自分が有名大学を出てなくても、
高額の給料を得られる仕事に就いていなくても、
血統書付きでなくても・・・

セレクションからはじかれてしまったとしても、
一つの地球に、
私達は、愛をもって平和に幸せに暮らしている。

それが、人間であろうが、動物であろうが、
葡萄であろうが・・・♪

そんな、
等身大の仲間たちとの出会いを感じさせてくれる、
親しみあるワイン。

こういうワインの取り扱いもいいね!

と感じる、今日この頃です。

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