« シエナの試飲会:wine&sienaで聞いた声 その1 | トップページ | 2月29日、マルケ州との出会い »

2016年2月 2日 (火)

シエナの試飲会:wine&sienaで聞いた声 その2

ブルネッロの作り手、
Colle Mannellaのブースをを訪ねて、
ブルネロ2011を試飲した。

ジャストな葡萄の甘味、
主張が強すぎない木のニュアンスがあり、
とってもエレガントで驚いた。

会場で情報交換をしたある有名ワイナリーのエノロゴも、ここのブルネッロの美味しさを絶賛していた。

作り手のおじさんはモンタルチーノ生まれ。

ブルネロの作り手の大半は、
他の州や海外から進出してきた蔵。

この土地で、昔から葡萄作りに携わる小さな蔵に出会う事は、そう簡単ではない。

「このブルネロは、
 どこの国の人に飲まれているんですか?」

「80パーセント以上は、アメリカやカナダだよ」

「なるほど・・・」

次に、
ブルネロのリゼルバ2010年をテイスティングしてみた。

パワフル。特に、甘味が増していて、凝縮感があった。

個人的には、サンジョベーゼは、
やや、透明感あるタイプが好きだ。

息子さんとエノロゴ(杜氏)は、
このパワフルを求めるらしい。

アメリカ人も、
甘味が秀でたパワーのあるブルネロを好む傾向がある。

ブルネロは、2年の樽での熟成が義務付けられている。

樽の種類、そして、
どこの畑から来たサンジョヴェーゼかによって、
樽に入れられたワインのテイストは異なり、
それをどうブレンドするか?によって、
その蔵のブルネロの味が決定される。

お父さんの代と、息子の代では、
意見が合わず、口論になるらしい。

モンタルチーノで生まれ育ち、昔ながらの味を知る父。

海外に積極的にアプローチをして、
ワイナリーを次世代に残す義務をしょった息子。

それぞれの視点の違いから、
味の決定に違いがあるのは当然だ。

「私達は、伝統を守ったブルネロを作っています」

そう唱える作り手は多い。

そんな時、

「この土地で生まれ育った人の意見が
 どれくらい、繁栄されているのかな?」

と、質問を添えてみるのも、いいかもしれない。

Img_0129


|

« シエナの試飲会:wine&sienaで聞いた声 その1 | トップページ | 2月29日、マルケ州との出会い »