ボローニャのタクシー
シエナから高速バスに乗ってボローニャに着いた。
ボローニャから目的地まで、タクシーに乗る必要がある。
雨が大粒になってきたけど、幸い、
バス停前のタクシー乗り場には3台のタクシーがあった。
先頭のタクシーには運転手が三人とも乗り込んでいて、
タブレットを覗き込みながら、楽しそうにしている。
タクシーをノックすると窓が開き、
「今、休憩中なんです」という答えが返ってきた。
「三台ともですか?」
「そう。三台とも、休憩中です」
呆気に取られ、
移動して、国鉄駅前からタクシーに乗った。
運転手に
「バス停前のタクシーったら、
三台揃って休憩してましたよ!」
と言うと、
「そりゃ~、運転手だって休憩は必要さ!
転手同士、
仲が良ければ、一緒に休憩するだろうよ!」
という答えが戻ってきた。
(1台ずつ、時間をずらして休憩すればいいのに)
(何も、タクシー乗り場で休憩しなくても、いいのに)
心の中で思う事は口に出さずに、話題を変えた。
シエナに戻り、タクシーで家に向かう途中、
運転手にボローニャのタクシーの休憩の様子を話すと、
「男ですからね、お喋りが好きなんですよ。
男は子供だから」
と笑っていた。
なるほどね。
パトリッツィオに、「男は子供?」と尋ねると、
「とんでもない。奴らは特別だ」と、
ボローニャの常識感に憤慨した。
昔だったら、自分の正当性を主張したいところだが、
最近は、自分と違った感覚を持つ人に出会うと、
ネタを仕入れたようで、ちょっぴり楽しくもある。
きっと、
自分が急いで行動しなくなってきたからだと思う
o(^・x・^)o
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