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2016年1月26日 (火)

1月の葡萄畑の声 その1

12月のトスカーナは異常なほどの暖冬だったが、
1月の中旬になって、遅れて寒気が到着し、
ここ数日、マイナス度の朝を迎えた。

モンタルチーノでブルネロを手掛けるエリアは、

「これで、ハダニの心配がないな」とほホッとした。

‟ハダニ”とは、
赤くて小さな蜘蛛のような形をした虫で、
イタリアでは、
「ランニェット ロッソ (小さな赤蜘蛛)」
と呼ばれている。

害虫の宿命をしょって生まれてきた虫には申訳ないが、
この時期、寒さでハダニが死んでくれないと、
春以降、彼らが葡萄の葉につき、汁を吸い、
穴が開いた葡萄の葉は、光合成が出来なくなる。

この虫の発生を防ぐのは、
この時期の寒さ、もしくは、
化学農薬を使用するしかない。

エリアは、無農薬農家だから
農薬を使用することが出来ないので、
この時期の寒さに救われた。

一方、オリーブの実に卵を産むミバエは、
暖冬で生き残ったとしても、
35度を超える酷暑の中で死滅していくので、
もし、この冬が暖かく過ぎたとしても、
夏に希望をもてる。

とにかく、冬は寒く、夏は暑くなければならない。

明日からは、最低温度が6度。

寒いの苦手だけど、
極寒の到来を期待する今日この頃です!

Elia


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