それじゃ~、解散!
「可哀そうに・・・家の匂いを恋しがってるのね」 「室内に帰りたがっているんだ・・・」 「全く、年老いたらポィっと捨てるなんて、許さない」 新聞屋から、乳母車の持ち主家族と、 「君、猫が好きだったら、是非、連れて帰ってくれ」 「・・・連れて帰りたいんですけど、駄目なんです。 「俺の家には、犬が2匹いるんだ」 新聞屋の隣、切り売りピッツァのお店の前には、 室内飼いされていた猫にしては、 道路の向こうに車がとまり、 新聞屋の前で立ち止り、猫に目をやった。 「あ~、猫ちゃん」 「可哀そうだろ? 捨てられたんだ。この猫」 「えっ? 確かこのアパートの上に住む 「グラツィエッラさんって、 「そうさ。彼女の猫だよ」 それを聞いた途端、私たちは一同に、 「アリベデルチ(さよなら)~」 と声を掛けあって、解散した!
新聞を脇に挟んだ男が出てきて、
私たちは、猫を見つめながら話を始めた。
先住猫の気性が荒くて」
水と餌用の容器が置いてある。
車や通行人を怖がる気配がない。
一人の男性がこちらに向かってやってきた。
グラツィエッラさんの猫だよ」
あの、ボランティアをしている彼女かい?」
「アッローラ(それじゃ~!)」と安堵の声を発して
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