電話
外は明るいけど、もう20時半を過ぎていた。
「パトリッツィオ、
この箱が終わったら食べに行こう!」
ワインやオリーブオイルの発送の準備をしていると、
外食して、気分をリフレッシュしたくなる。
車に乗りかけると、彼は
「誰だ? こんな時間に・・・」と言いながら、
携帯に応答している。
「うん・・・お~、分かった。
これから食べに行くところだ・・・」
口調からして、身内からの電話かな?
黙って耳を傾けていると、
「キヨミに代わって だってさ。ティティから
」といって、携帯をよこした。
どうやら、窓から私たちを眺めるティティちゃんは、
「全く~、何処に行くのよ!
新鮮なカリカリを足して頂戴!
最近、夜が一人の時が多いっていうのに、
また、今晩も遅くなるっていうの!・・・」
と、パトリッツィオにほざいていたらしい。
その後、食堂にいる時も、パトリッツィオは、
ティティちゃんからの電話に対応していた・・・
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