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2015年4月22日 (水)

昭和とピアノ

何だか、あの頃の匂いがする。

私が小学校の頃、
まだ、ちゃぶ台を囲んで食事をしていた時代、
私の両親は、本物のピアノを買ってくれた。

お母さんは、いつも内職をしていて、
家の中は、ゴムで一杯になったり、
編み機のザーッという音が一日中響いていたり・・・

お母さんがパートに出るようになると、お給料日には、
マクドナルドのハンバーガーを買ってきてくれた。

一度、1コのハンバーガーを兄弟三人で分けた事もある。

だから、授業中は、
お金持ちになって、マクドナルドの商品が
何でも食べれる定期券を手に思う存分注文をしている
シーンの空想を繰り返していた。

そんな生活をしているのに、両親は
ピアノのレッスンの為、高い月謝を払ってくれた。

小学校の高学年になると、
1回のレッスンで3,000円かかった。

先生は厳しくて、5分で返される時もあった。

私は、押入に入って、布団に顔をうずくませながら、
「ワ~ッ」と大声を出して泣き、お父さんに怒られた。

今でも、実家では、ふと、ピアノ曲がながれると、
「これ、きよタンが弾いてたね~」
と会話しているらしい。

出来が悪くて、音大にはいけなかったけど、
今、シエナでピアノを通じて楽しい生活を送れている。

昭和の頃、手の届かないモノが沢山あって、
その分、凄いな~、と憧れたり、夢を描く事も多かった。

ピアノを通じて、幸せを感じると、
いつも、当時の両親の事が思い出されて・・・
感謝で目頭が熱くなる・・・

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