自然界とのお付き合い!
「黙れっ、アホ!」
背後でパトリッツィオが大きな声を出した。
(停車した車から出てきた人に何か言われて、
言い返してるのかしら?)
カッチャ(狩り)という単語も耳に入った。
振り向いて 「何かあったの?」と尋ねると、
「いや、雉が鳴いたから、
“ まだ、猟をする奴がうろついてるぞ ”って
警告したんだ」
とポツリと言った。
昔、彼がレストランを経営していた頃、
空が黄昏色からダークブルーに切り替わる頃になると、
屋外テーブルの正面に雄の雉が現れ、
野原の真ん中にある岩の上で、声を張り上げていた。
その時も私たちは、
「馬鹿~、鳴いちゃダメよ~、目立っちゃうよ~」と
イタリア語で呼びかけてた。
深夜遅くに野兎に遭遇したら、
車で思いっきり追いかけて、怖い目に遭わせた。
そうする事で、野兎に
(人間に近づいちゃ、ダメだよ!)と教えていた。
外でワインを飲と、
決まってグラスの中に虫が飛び込んでくるから、
そんな時は、人差し指で虫を救助してあげたりする。
この季節、鳥や虫達と一緒に屋外で過ごす時間にも、
小さくて柔らかな幸せを感じる今日この頃です!
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