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2015年2月

2015年2月27日 (金)

ヴィーノ・ノービレ 仕入れました!

また素晴らしいワインに出会えた。

家族代々ワイン作りが受け継がれ、
現在、6代目にあたるオーナーのルカは、こんな事を語ってくれた。

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ワイン作りが受け継がれるうちに、家族の哲学も生まれてきたんだ。

それは、自分達の土地を尊重すること。
そして、飲んでくれる人に満足してもらうこと。

自分の畑にしかない自然条件、私たちの情熱、
そして、その年だけに通り過ぎた気象から生まれるワインは、
毎年、違う表現であるはず。

だから、流行についていこうとせず、また市場が求める味に媚びず、
正直にその年の味を表現していきたい。

飲む人に満足感を与える、というのは、
長い歴史を口に出来る喜び、
その年の気象条件と作り手の苦労のコラボレーション、
神様にキスをされた土壌で育った葡萄を感じてもらい、
故に、他のワインでは味わえない唯一の味を堪能してもらうこと。

飲む人との共存によって、
更に、自分達のワインの歴史が続いていく。

今、息子はサッカーに夢中だけど、
そのうち、ワイン作りを受け継ぐだろう。

彼は、テクニックを学ぶ前に、
まず、この哲学を理解する必要がある。

理解できたら、大学に行って、醸造を学び、
私たちのワインが未来に引き継がれていく。

もし、立派な醸造家に成ったとしても、この哲学が分からないと、
他のワインと同じようなスタイルを生み出してしまうからね。

私たちにとって大事なのは、、売れるワインの本数よりも、
自分達のワインと共存してくれる御客様を
世界の中から見つける事なんだよ。

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このワインの美味しさに惚れたので、早速、仕入れた。

この春から販売するにあたり、
飲んでくださる方が「共存」という形で
ワインの文化・歴史の継承に参加していただくには、
どのように紹介していけばいいんだろう・・・・?

『ワインは飲料水ではなく、文化である』

現地にいる私は、この点の翻訳に重点を充てなければならない・・・
と今更ながら気づく、今日この頃です。

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2015年2月25日 (水)

自分たちにとっては、大成功!

コンサートの翌日、クララの家を訪ねた。

「クララ、昨日は私の人生の中で、
 忘れられない日になったわ!
 観に来てくれた友達も
 “ とても良かった ”って言ってくれてる!」

クララは、昨日のクララとは別人のように穏やかで、
私たちは、遠い日を懐かしむように、
愛おしく写真を見つめながら、あれこれ語った。

「私の先生は、こう言ったの。
 教える者は、生徒の声に惚れる事が大事だって。
 私は今でも、その教えを守ってる。
 だから、レッスンをする時、何時間で幾ら、とか
 関係ないの。
 私が惚れた声に対しては、とことん付き合うわ」

クララは、教え子について、とにかく褒める。

それは、先生が生徒を評価するのではなく、惚れるから、自然と、良い点を口にしたくなる結果なんだ。

クララは皆に対して優しいのではなく、
肌の合わないタイプもはっきりしている。

いつでも、「私」「私」と自己主張の強い人や、
出世願望を抱き
ライバル精神をもって他人を悪く言う人、

人から格好良く見られようと、
自分を等身大より優れた人間に見せるアプローチに長けた人、‥等

この手の人たちと接していると、消耗してしまう。

クララが好きな人、それは、
謙虚で純粋で、一所懸命な人。

「自分のやるべき事に一生懸命 没頭していれば、
 自然と周囲が認めてくれるのよ!」

クララの言葉を、私は心で聴いた。

「私は自分の携わるワインやオリーブオイルについて
 やるべき事に没頭しているかな?」

「私は、人からよく見られようと
 飾りすぎたアピールをしていないかな?」

そして、お客様に惚れて、満足してもらいたい、
と思える事が大事であって、その気持ちを守るには、
自分の気持がすり減ってしまう事からは遠ざかる決心も大事なような気がしてきた。

昨日のコンサートについて、
一部の人が酷評を流していることも知っている。

でも、私たちにとっては、「大成功」であった。

それは、一人一人が上手く歌えたからではなく、
このコンサートの一員でいられる事に誇りを抱けたから。

クララは、4つのオペラについて、
それが書かれた時、モーツァルトはどのような生活を
送っていたか?オペラのあらすじ、主人公について、
そして、歌い手の紹介などを盛り込め語り、

畑にモーツァルトを聞かせながら葡萄を育てる
ブルネロの作り手は、音楽の力について語り、

シエナ圏のボランティア協会の会長も、
ボランティア活動について語りながら、
歌と語りと、そして子供たちのダンスでコンサートは進行した。

病院ボランティアのスタッフや、会場を提供してくれた町内会も、惜しみなく協力してくれた。

コンサートの最中、緊張している私に、
ボランティア協会の会長夫人が寄ってきて、
頬をつまんでウインクした。

歌い終わって退場する中国人テノールのサベリオに、
私は思いっきり拍手を送った。

皆が心を通わせたコンサートだった。

そんな温かい空気に触れ、
居心地良く感じてくれた観客もいれば、
そうでない人もいる。

今まで、コンサートというと、一流の技を取得した者
のみが、完璧なテクニックをもって音楽を披露する、
と思っていたけど、
会場全体をハーモニーで包み込む、という構成も、
ある種のコンサートなんだな、と体で感じた。

尊敬できる人との出会いは、本当に財産です!

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2015年2月21日 (土)

乗り込む!

クララから電話がかかってきた。

「キヨミ、カルロ氏の息子と連絡がとれないかしら?
せめて、息子に登場してもらわないと・・・」

カルロ氏とは、ブルネロの作り手のオーナーで、
世界のワインファンにはちょっと知られた人物だ。

クラシック音楽の愛好者で、
こと、モーツァルトが大好きな彼は、
1日中、葡萄畑にモーツァルトを聴かせている。

最初は、彼の遊び心で取り組んだことだけど、
スピーカーのBOSE社が彼に共鳴し、
今では良質のスピーカーが葡萄畑を囲んでいる。

モーツァルトが流れる畑では鳥がさえずり、
遠くに羊の姿があり、
楽園のような光景が広がっている。

そんな畑に、ソプラノ歌手であり、これまで沢山の
クラシックコンサートをシエナでオーガナイズしてきた
クララを連れて行ったのは、昨年の1月2日。

クララとカルロ氏は意気投合し、
「是非、一緒にコンサートをしましょう!」
と厚く挨拶を交わした。

少し前まで、シエナでは、市や銀行からの助成金で
コンサートが成りたっていたが、
この不況で市営の施設も閉鎖に追い込まれていく中、
コンサートの企画はかなり難しい。

その中で、クララは会場を見つけ、参加者を集い、
いよいよ、翌日にコンサートが行われる。

演目は、全てモーツァアルト。

プログラムでは、13歳の少女が、
モーツァルトが初めて書いたとされるメヌエットを奏で、その旋律に合わせ、子供たちがダンスを披露する。

そして、ドンジョバンニ、フィガロの結婚、
コシ・ファン・トゥッテなどのアリアが歌われるが、
メインは「魔笛」。

カルロ氏が手掛けるワインの中に、
「魔笛」と名付けられたブルネロがある。

一級畑で育った葡萄のみを使用して作られた格別なブルネロで、ラベルには、魔笛のオペラシーンが描かれている。

コンサートでは、カルロ氏にも登場してもらい、
モーツァルトの音楽とワインなど、
彼の心に抱く世界を語ってもらう事になっている。

そして、魔笛のアリアに合わせて、
葡萄の葉の飾りを付けた子供たちがダンスをする。

しかし数日前、カルロ氏から
「インフルエンザにかかって、行けないかもしれない」
と連絡がはいり、
コンサート前日になっても連絡が入らず、
クララは心配を隠せずに電話をかけてきた。

「クララ、今から息子のウリッセに電話をしてみるわ。
 そして、また折り返すわね・・・」

ウリッセの携帯に連絡を入れると、
留守電になっていた。

そこで私は、
この農園のエノロゴ(醸造担当者)に連絡を入れ、
明日のコンサートについて説明をした。

「21日はブルネロの試飲会があって、
 モンタルチーノの村には
 世界からジャーナリストや関係者が集まる日なんだ。
 カルロが病気なので、その代りに、
 息子のウリッセが対応しなければならない。
 だから、ウリッセがシエナに行く事は
 出来ないと思いますよ」

「そうですか・・・
 なら、あなたが来てくれる事は出来ますか?」

「私も忙しくて・・・
 すみません、お役に立てなくて」

その後、事務所の女性とも話をし、畑で働く誰かしらに来てもらえないかどうか?お願いしてみたが、答えは「NO」だった。

予想通りの答えだった。

ブルネロの試飲会とコンサートの日がバッティングしている事自体、致命的だ。

「クララ、結果から言うわね。無理みたい。
 息子のウリッセも仕事の都合で来れないらしい。
 その他、農園に携わる人も無理・・・
 私ね、昔 カルロ氏が畑を説明してくれた時、
 その様子をビデオに撮ったの。この映像を会場で流す、っていうのはどうかしら?」

「そうね。それも出来るかどうか、やってみましょう。
 そして、最後には、私が説明をするわ」

クララは、お酒が飲めない体質で、
ワインの事は全く知らない。

明日のコンサートに控え、やる事が沢山ある中、
彼女が、ワインの説明をする、と言い切った。

この時私は、クララの強さに、
更なる奥深さがある事を知った。

コンピュータに向かい、ビデオをROMにコピーしていると、息子のウリッセから電話がかかってきた。

「キヨミ、元気?」

「元気よ! 今、モンタルチーノは忙しい時期ね。
 醸造者から聞いたわ。
 無理を承知でのお願いなんだけど、明日、あなたが
 シエナに来てくれる事、出来ないかしら? 
  本来だったら、あなたのお父さん、
  カルロが来てくれるはずだったんだけど・・・」

「ちょっと待って。
  父は明日、コンサートに参加するつもりでいるよ」

「えッ? それ、本当?」

「ああ。さっきのランチでも、そう言ってた」

私はかなり動揺して、その答えを封じ込めたかった。

「クララはたった今、心配して電話をしてきたの。
  クララの電話番号を言うから、
  直ぐ彼女に連絡を入れて頂戴!」

それから10分が経ち、
クララからも電話がかかってきた。

「キヨミ~ 全て解決! 
  じゃ、後でリハーサルで会いましょう! 
 ハ~ハ~ハ~!(笑)」

カルロ氏はまだ体調が回復していないのに、
コンサートに出てくれる。

これもまた凄い!

体調が優れなくても動くバイタリティーや、
クララのように、
「最後は自分で、何とかする」
と腹をくくる様子を見ていたら、
私にも元気が湧いてきた。

「当日、緊張して指が動かなかったらどうしよう
 怖い」
という臆病な空気が薄らいだ。

私も、乗り込みま~す!

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2015年2月20日 (金)

かっこいい人

愛犬モッラちゃんを思いっきり走らせたくて、
野原に行った。

人里離れたこの小路には、
ペットボトルや空き缶の姿が目立った。

ふと振り返ると、パトリッツィオがビニール袋に
ゴミを入れながら歩いている。

そして、「おッ、また袋を見つけたぞ」と言って、
目につくゴミを収集しながら歩いている。

「キヨミはゴミに触れるなよ!
 キヨミの手まで汚す必要はないからな!」

この時の光景は忘れない。

この人ったら・・・本当にどこまでもカッコいい!

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2015年2月18日 (水)

日が延びてきました

このところ、お日様がノンビリで、
ついこの前までは、大地の裏側に急ぎ足で向かっていた時間が来ても、ゆっくりと伸びをして、佇んでいる。

そんなお日様のあくびを、
糸杉たちがこっそりと大地に映し出していた!

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2015年2月12日 (木)

グローバル

ある方のFBの投稿で、
産経新聞に掲載された曽野綾子さんの記事を知った。

日本の労働人口の減少、そして需要の増える介護について
「近隣国の若い女性たちに来てもらえばいい」と述べ、
「移民としての法的身分は厳重に守るように制度を作らねばならない」 とした上で「人間は事業も研究も運動も何もかも 一緒にやれる。しかし居住だけは別にした方がいい」と締めくくっている。

昔、白人だけが住んでいた集合住宅に黒人が住むようになり、
彼らは大所帯で生活をするため、そのマンションは水不足となり
、白人は逃げ出した、とある。

その事から、
「もう20~30年も前に南アフリカ共和国の実情を知って以来、
 私は、居住区だけは、白人、アジア人、黒人というふうに
 分けて住む方がいい、と思うようになった」と述べている。

この記事を読んで、息苦しさを覚えた。

シエナでアパートを探す際、もしも、

「あなたはアジア人だから、ここには住めません。
 アジア人指定地区に住みなさい」

「あなたの為を思って、言っているのですよ!
 その方が、お互いにこの町で暮らしやすいでしょう?」

と言われたらどうだろう?

私はイタリアに惹かれ、イタリアにやってきた。

最初は、「アジア人女性」と識別され、
そのうち、「日本人女性」と認識され、
次に「キヨミ」と呼ばれるようになった。

「アジア人」として境界線を張られることなく、
「キヨミ」として、イタリア人の生活環境に潜り込めている。

昔、中東の人と同じアパートになった時、水不足を体験した事もある。

物件情報を見てアパートを決めた後、
部屋のオーナーがアルバニア人である事を知り、
入口には常にチンピラ風の男性がいて怖い思いをした事もある。

また、イタリア人の医者が所有するアパートで暮らした時、
家賃は高かったが、夫婦そろって、いつもニコニコ接してくれたが、
アパートを出ると知るや否や
金の切れ目は縁の切れ目とばかり、ののしられた事もある。

色々な経験をしてきたが、今のアパートはとっても住み心地が良い。

テレビでは、ローマで移民が多く住む地区では犯罪が多発し、
ローマ市民の生活が脅かされている、
というニュースがよく報道されている。

犯罪を犯す移民とは、ジプシー、またはルーマニアやアルバニア人。

でも、ルーマニアやアルバニア人の働き者も沢山いる。

人それぞれなので、人種ごとに区切ることは出来ない。

シエナにも沢山のアフリカ人が生活しているけど、
一つのアパートに大所帯が生活して困る、という話を聞かない。

日本人でも、金銭レベルに合った住家を選ぶので、
外国人と共同で暮らす人もいれば、一軒家に住む人もいる。

人それぞれ、直面する問題があるけど、自分で解決している。

曽野綾子さんのような意見は、
日本人としての生活文化を尊重し、平和で安定した暮らしを守る、
とも見られるけど、

「マニュアルに沿わない人間とは交流できない」という
柔軟性ある人間同士のコミュニケーション能力の弱さも感じてしまう。

皮肉な事に、同一、イタリアのニュースでは、
フランチェスコ法王が、イタリアに逃げてくる難民の死を悼み、

「裕福さの文化は、自分の事ばかりを考え、
 他人の叫びに対して冷淡(無関心)という事態を生み出しました」

と無関心のグローバル化について触れている。

偶然にも、今、曽野綾子さんの「自分の財産」という本を読んでいる。

共感する箇所に線を引いていたけど、
産経新聞の記事を読んで「んッ?」とつかえてしまった今日この頃です。

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2015年2月 9日 (月)

生活臭がある街

商店街の呼び込みの声とか、
八百屋の兄ちゃんとオバチャンの掛け合いとか、
台所から通りに漂う揚げ物の匂いとか・・・

生活臭がむき出していた70年代が好きだった。

そして今、20キロ離れたアッシャーノの街で
こんな風に干された洗濯物を見た時、
懐かしの70年代にタイムスリップしたような気持ちになった!

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2015年2月 8日 (日)

今日は、こんな事を学びました!

7人の歌手が揃う練習日。

この日までには咳を止めたくて、もの凄い量の生姜を食べ続け、
手元にある薬を試したけど、やはり咳が続く。

「皆に移したらどうしよう?」「ひんしゅくだな~」とすっきりしない気持ちで訪れると、そこに集まる人は全員、咳をしていた。

先週の集まりでは健康だった私たちは、
同じ日から同一の症状を抱えている。

それを知って、私達は気分がと~っても軽くなった!

気まずく思っている事がある時、「私も同じ!」と
境遇を共にする事でこんなにも気分が晴れてしまう。

今後、問題を抱えた人、気まずい事を抱えている人に会った時は、
まずはじめに、「私も、そういう時あるよ!」と言って、
自分の体験を思い出してから相手に接しようかな?と思った。

順番にレパートリーを歌い、
それぞれが抱える問題点をチェックする。

中国人留学生のサベリオは、
いつも、LとRの発音の違いを指摘される。

間違える度に、クララは歌にストップをかけ、
大袈裟に、LとRの違いを発音し、それにサベリオが続く。

その光景が面白くて、皆、笑ってしまう。

クララは、ランダムに歌手を指名し続け、
また、サベリオが歌う番になった。

いつもミスをするLとRの発音が上手くいった途端、
クララは、「出来るじゃない!」と大声で叫び、
2メートル近くある大きなサベリオに抱き着いて頬にキスをした。

ソファーで聴くメンバーも、皆、手をあげて拍手をし、
そんな空気に感動した私も大きく拍手をした。

歌の先生であり、コンサートをオーガナイズするクララのお蔭で、
その場にいる私たちに、健全な仲間意識が育っている。

私も、クララを見習って明るくありたいな、と思った。

性格が明るい事=面白さを振り撒くという事ではなく、

明るくある事で、そこに居る人が、まるで陽だまりで寛ぐように
リラックスでき、その場に健全な空気が流れる。

このコンサートの伴奏に臨むにあたり、今まで
「間違えちゃったら、どうしよう…」という不安の影があった。

今では「私が好きなこのメンバーの役に立ちたい!」と
ポジティブな願望が芽生えてきた。

友達が発するエネルギーから、色々な事を教わってます!


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2015年2月 5日 (木)

エレガント+α

今回、イタリアの新大統領就任セレモニーを見ていて
興味を惹かれた事がある。

新大統領の前に敷かれた赤い絨毯。その脇には、
馬にまたがったコラッツィエーリ(儀仗部隊)が並んでいる。

コラッツィエーリは、イタリアの場合、
身長190センチを満たす事が条件なので、
そんな彼らがエレガントな制服をまとって整列すると
権力への尊厳が漂う、が、しかし・・・・

そんな厳粛なシーンで、ちょこまか動くものがある。

犬だ!

コラッツィエーリに、マスコットとして飼われている犬で、
このような正式なセレモニーには必ず登場するらしい。

セレモニーの中継を、アナウンサーは落ち着いた声色で解説するが、
マスコット犬に映像が当たると、

「あ~、いました、いました!マスコット犬!」

とテンションがあがってる。

いつから生まれたんだろう? このマスコット犬。

歴史的な由来があるのかな?

エレガントに、茶目っ気が垣間見れるところが、
何ともイタリアらしいな~、と嬉しくなってしまいました!


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2015年2月 3日 (火)

新大統領 誕生!

今日、イタリアに新大統領が誕生した。
セルジョ・マッタレッラ氏。73歳。パレルモ出身。

パトリッツィオとスカイプのビデオ電話で繋がりながら、
お互い、テレビで就任式の様子を見た。

「シチリア州の知事であった彼の兄さんは、
 知事の任期中、マフィアに殺害されたんだ。1980年の事だ。
 だから、マフィアと戦う姿勢がある。
 とても正直で人徳が厚く、意志の固い人だと政界でも支持され、
 ベルルスコーニ派だのレンツィ派だの派閥にとらわれる事なく、
 冷静にジャッジできるとされている。しかし、欠点が一つ・・・
 口数が少ないんだ!(笑)」

中継の映像で、整列する国家憲兵隊の一人が涙ぐんでいるのが分かったけど、パトリッツィオも一連の儀式の中で何度か涙をぬぐっていた。

日本語で検索してみると、

「90年にはベルルスコーニ元首相の企業に有利になるとされた
 ‘メディア自由化法案’に反発し、教育相を辞任」とあるし、

「組織犯罪撲滅に取り組み、
 高潔な人柄で政界でも一目置かれる存在」と書かれている。

数年前までのベルルスコーニの時代に
テレビ出演していた政治家の顔は分かるけど、
様々な働きをしてきたマッタレッラ新大統領の顔は初めてみる。

今日から、イタリアが新たに引き締まったことだし、
私もそろそろ、
インフルエンザの後遺症を振り払ってベットから起き上がるぞ!

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ただ今、休息中

ただ今、インフルエンザにかかってしまい、
記事をアップする気力がありません・・・

そこで、食に関するドキュメンタリーに興味がある方へ、
こんな映像をお届けです。

「スーパーサイズ ミー」という映画(日本語吹き替え版)を
ユーチューブでご覧いただけますよ!

https://www.youtube.com/watch?v=RhtdswVwpDk&spfreload=10

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