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2015年1月18日 (日)

大人のマナー

来月、シエナでモーツァルトをテーマとしたコンサートをすることになり、その練習の為、クララの家に集まった。

ソプラノの一人、ウリッケはドイツ人女性。

大柄の彼女は、
いつも大きな笑顔と賑わいをもって登場するので、
室内が喜劇舞台のように生きてくる。

「はい、これ! 魔笛の衣装に役立つでしょ!」

ウリッケは
孔雀や鶏の羽根が詰まったビニール袋を差し出した。

「いつもね、鶏たちは私を見ると、
 餌をくれると思って、トコトコ寄ってくるの。
 でも、毛をむしって以来、私を見ると、
 ノーノ―、ノーノ―! って逃げてってしまうわ!」

腰に手を当て、豪快に笑う彼女につられ、
私たちも吹き出した。

彼女は、キャンティクラッシコで知られる素晴らしい場所で、アグリトゥリズモを経営している。

犬2匹、猫8匹、そして30羽の鶏と生活を共にするが、
鶏が鳴く時間はまちまちで、
夜中の2時や3時にも鳴いてしまうらしい。

以前、アメリカ人の弁護士が宿泊した際、
深夜の鳴き声にクレームをつけてきたので、
彼女は鶏にテラコッタの鉢をかぶせ、
鳴き声が響かないようにした。

ポコポコと置かれた鉢の光景を想像すると可笑しくて、
それをパトリッツィオに話すと、

「そんで
  その鉢植えでは、卵の木が育っているかい?」

とユーモアで答えが帰ってきた。

大きな笑顔で人に親近感を与えること、
ユーモアを口にすること、
その場の空気を温めること・・・

シエナにいる50代~60代の友達から、
そんなマナーを学んでます!

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