« 冬の散歩 | トップページ | »

2015年1月 9日 (金)

冬のうちに、冬野菜

自然の声が聞きたくなって、ミケーレ農園を訪ねた。

ミケーレとサマンタは、腰を曲げて収穫に勤しみ、
そんな彼らの様子を、
ちょっと高慢ちきな鶏達が眺めている。

ミケーレは黒キャベツ、紫キャベツ、
そしてヴェルツザと言って、
皺のあるキャベツを収穫していた。

黒キャベツは上空に向けて葉が伸びる珍しい品種だ。

「原産地はトスカーナと言われているけど、実は
 トスカーナ州でもリボルノなどでは見当たらない。
 フィレンツェやアレッツォでも採れるけどさ、
 シエナの特産品だと言っていいよ!」

そう言いきるミケーレそのものが、シエナの特産品。
フィレンツェよりも、シエナなのだ。

一方サマンタは、
少し離れた畑でブロッコリーを収穫していた。

「ブロッコリーは、大きく成長したものを切り取った
 後も、ほらッ、葉の付け根当たりから、
 小さいのが成長しているでしょ!」

「あ、ほんとだ!」

「こうやって脇に成るのは、大きくならないの。
 凍りつく寒さだと、ブロッコリーの成長は止まる。
 いつもなら、この小さな部分の収穫は
 12月で終わるんだけどね。
 今年はこの暖かさで、まだ成長し続けているんだ」

この畑には、
ゴチャゴチャと色々な植物が同居している。

「この黄色い花、キンセンカ。
 とても苦くて浄化作用があるから、
 食べ過ぎた後に煎じて飲むといいよ! 
 それに、臭いが強いから
 蚊除けのオイルにも使われているんだよね」

「へぇ~、知らなかった!」

彼らが収穫している野菜は、
明日の朝、シエナの青空市場に並ぶ。

冬だけに与えられた美味しさを、
今のうちに堪能しなければ! 

と改めて感じる今日この頃です。

Img_2436

Img_2435


Img_2431


Img_2428


Img_2443_2


Img_2423





|

« 冬の散歩 | トップページ | »