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2014年8月20日 (水)

海風のように、塩辛くていい刺激

朝の8時。

いつもは観光客で賑わうカンポ広場は、
祭り後の臨時椅子の片づけや清掃の人で賑わっていた。

そして、シエナのレストランで修業をする3人の日本人留学生は、時間通りにやってきた。

最年少は25歳のYちゃん。

前日、厨房の仕事を終えて帰宅したのは深夜1時過ぎ。

他の二人も、夜遅くまで働いたが、
彼らはそのまま眠るのではなく、
翌日に訪れるワイナリーについての勉強をするため、
3時過ぎまで起きていたらしい。

彼らは、ゾンビのような表情でやってきた。

私は、用意してきたおにぎりとお茶を皆に配り、
食べ終わる頃、パトリッツィオが車で登場した。

ティレニア海の近くに位置する無農薬のワイナリーを訪れ、オーナー、フランチェスカさんの話に、皆、熱心に耳を傾けた。

謙虚な言葉を使うけど、
彼女の語りには、信念と自信と落ち着きがある。

そんな彼女が、実はまだ32歳で、
25歳の時にこの農園のオーナーになったことを知り、
皆は驚いた。

何も分からない状況から、自分で切り開いてきた部分が多いことが話の節々に感じられ、私は、大きな刺激に飲みこまれた。

ワイナリーで、たっぷりとお話を伺った後、
近くの海に行き、ボーっと過ごした。

波の動きが激しくて、
浜辺には海風の声だけが轟いている。

私も30歳の頃、エノテカで働いていて
唯一の休日をワイナリーの訪問にあてていた。

地図上では歩けると思っていたワイナリーなのに、
バス亭からの距離は途方もなく遠く、
走行するパトカーに、ヒッチハイクをして断られたこともある。

最近、目的を持ってイタリアに来た
若い留学生と接する機会が多い。

彼らはイタリアの事情、そして自分の将来が見えず、
不安と疲労、感動の狭間で生きている。

そんな彼らの様子は、この海のように、
ウネリがあって激しそうだけど、
どこか輝いていて清々しい。

男性留学生の二人は、
シエナに到着するとそのまま仕事に向かった。

頑張っている若い留学生から、
いい刺激風を受ける今日この頃です!

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