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2014年2月17日 (月)

ヴェルナッチャ

本来、トスカーナは赤ワインの産地として有名だけど、
白ワインもある。

「ベルナッチャ ディ サンジミニャーノ」

今日は、ヨハンとシモネッタと私の三人で、
ベルナッチャの産地、サンジミニャーノの街に行き、
テイスティングに参加した。

何も考えずに、とりあえず、
目についたベルナッチャを試してみた。

慣れた香り。口に含むと・・・
苦みと酸っぱさしか感じられず、
ワインといった感じがしない。

私は焦った。

そこで、しっかりボディーで知られた
作り手「PANIZZI」のベルナッチャを試した。

やっぱり、苦みと酸っぱさの印象が強く、
肝心な果実が分からない。

こうなったら、樽香が効いたどっしりタイプ、
PANIZZIのリゼルバを試すしかない。

口に含んだけど、
やっぱりいつものテイスティングの調子が出ない。

この会場に入る前、
私達は、サンジミニャーノの街を散策した。

街の中心にある広場には、
イタリアで優勝を獲得し続ける有名なアイスクリーム屋があり、私は、バニラ・チョコレート・ピスタチオの3つの味を楽しんだ。

このアイスクリームが影響しているとしか思えない。

私は、何度も水で口をゆすいだ。

ゆっくりとテイスティングを続けるうちに、
ようやく、舌の感覚が戻ってきて、
本来のベルナッチャを感じられるようになった。

今回、印象的だったのは、
作り手 IL Palagioneが手掛ける 
riserva ORI 2012年もの。

今まで体験してきたヴェルナッチャにはない、メンソールやローズマリーの爽やかな香りがグングン漂ってくる。

白身魚のオーブン焼きと相性が良さそうだ。

私とヨハンは、違う作り手のブースに移り、
試飲を続けたが、
シモネッタのグラスには、
まだIL Palagioneのワインが残っていた。

どの作り手も、ワインのボトルは氷の入った水に浸っていて、グラスに注がれた瞬間、ワインは冷たい。

シモネッタのグラスに残るワインの香りは、
時間の経過と共に変化をみせ、
煮詰めたリンゴ、シナモンの香が現れていた。

人間も時間と共に緊張が溶けると表情が変わるように、
ワインも、キンキンの温度が落ち着いてくると、
違った表情を見せ始める。

作り手 Fattoria Abbazia di Monteolivetoのヴェルナッチャは、よく熟れたパイナップル、青リンゴに、仄かなライチが感じられ、純粋で洗練された香に惚れこむんだけど、口中のボリュームが今ひとつ物足りない。

それに比べ、作り手Rampa di FugnanoのALTAは、
香&味ともにバランスが素晴らしかった。

それは、オーケストラがアダージョを奏でるように、
とりわけ、一つの楽器が目立つことなく、
上手く溶けあって、一つにまとまり、
大音量で威圧的ではないけれど、メゾフォルテで、
柔らかく包み込むような、そんな感じだ。

次回のテイスティングは、赤ワイン。

絶対、アイスクリーム、食べません!

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