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2014年2月13日 (木)

ウォーキングを通じて、地元人へ

やっと晴れた! 今日は歩くぞ~!
 
家の門を出て、道に差し掛かろうとすると、
遠くから、郵便配達のガブリエーレがやってきた。

彼は、私をみかけると、必ず慌ててバイクを止める。

「ボンジョ~ルノ! 私にお手紙でもあるかしら?」

「ボンジョ~ルノ、キヨミ。
 ちょっと待って! 君に渡したい記事があるんだ」

彼は新聞を読み、
(そうだ、そうだ!)と共感する個所があると、
それをコピーするか自分の意見を添えてレポートを作り、
郵便配達の合間に、人に配る。

配達に追われているせいか、
いつも早口で落ち着きの無い彼。

2枚のレポートを私に渡すと、
記事の内容と自分の意見を一方的に発射している!

「それから、ちょっと待って~、
 プレゼントもあるぞ!」

そう言って彼は、
郵便物の入ったカバンから、CD-ROMを取りだした。

手づくりCDのラベルには、
“心の音楽 心に良い” と綴られている。

「ありがとう!」と言って受け取ると、

「あっ、他の記事もあった・・・」と言って、
またカバンの中を探し始めたから、

「それは、今度いただくわ! またね!」
と言って別れた。

今日のウォーキングは、
調子にのって遠くまで来てしまった。

(も~、限界。バスで帰ろう・・・)

バス亭の時刻表を見ると、
この時間帯は、私の家を通過するバスがない。

仕方なく、来たバスに乗り、終点で降りて、
そこからまた歩いた。

少し歩くと、
高速道路を降りて田舎道に入ってきたバスが橋の上で停まり、ドアを開けて、待っている。

私は、バスまで走った。

「ありがと~!助かるわ!」

見慣れた運転手は、
私がこの先に住んでいることを知っていて、
今日みたいに、とぼとぼ歩く私を見かけると、
停車してくれる。

「いい運動、出来たかい?」

「うん、とっても気分がいいわ! 
 1日、いや2日に1度でもいいの。
 こうやって、嬉しことがあると幸せでいられるのよ!
 私も、人に優しくしたいな~、っていう気分になれるの!」

体力維持をしたくて、散歩するけど、
こうやって、自分の住む土地を歩く度に、
住民としての根が、少~しずつ、深く張っていく。

足の疲れが心地よく感じられる、今日この頃です!
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