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2014年2月

2014年2月26日 (水)

ファンチュッリ農園のリーナおばさんは、皆のおばさん!

シエナのファンチュッリ農園と、
この農園のオリーブオイルを
御ひいきくださるお客様の距離を近付けたくて、
農園のリーナおばさんに、サインを書いてもらった。

何度も農園に足を運ぶうちに、
86歳のリーナおばさんが私の親戚のように思えてきた。

日本のお客様が荷物を受け取り、箱を開けた時、
遠いオバサンから荷物が届いたような、
そんな懐かしさが漂ってくれるといいな~!

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2014年2月25日 (火)

ブルネロの試飲会 

ブルネロの試飲会に行った。

ブルネロは、
モンタルチーノのテロワールを表現する
長期熟成型の赤ワイン。

使用される葡萄品種は、
この土地で育つサンジョベーゼ100%が原則で、
手間をかけて作られた高級ワインは、
世界中のワイン愛好家に注目されている。

約250ほどの作り手が存在する中、
モンタルチーノの地元人による蔵は、約50~60軒。

その他の作り手は、北イタリアや外国からやってきた。

ワインを愛する作り手が多いが、
ビジネスを目的に展開しているところも、結構ある。

10年くらい前だったかな?
モンタルチーノ出身のある作り手が、嘆いていた。

「ブルネロは、
 葡萄の収穫年から5年後の1月1日から販売してよい
 という規定がある。
 もし、もっと早く販売できるようになれば、
 早く現金化できて、経営上、有利だ! 
 4年後の販売にしよう」

という声が上がり、協会で投票が行われたとのこと。

幸い、その意見は通らなかった。

最近になって、また、違う声が上がったらしい。

「外国人(特にアメリカ)には、
 飲み頃まで待つことのない
 飲みやすいブルネロがうけやすい。
 年によっては、
 もう少し開栓まで待った方が良い出来栄えとなる。
 直ぐに飲めるように、
 15%まで外国品種の赤を混ぜてもよい、
 ということにしては、どうか?」

幸い、この意見に対する投票も、通らなかった。

狭いモンタルチーノの土地で、
伝統派の小さな作り手は、
外国から参入してきた大手企業と常に対立している。

ブルネロは、この土地を代表する品種サンジョヴェーゼが100%でなければならない。

この事は、
「もし、長い歴史を持つ由緒正しい日本の酒蔵が、
 外国品種の米を使って大吟醸を作ることになったら?」と考えてみるだけでも分かる。

飲みやすくなったとしても、
郷土の味とは言えなくなる。

伝統を守る、と言っても、
昔と全く同じ条件で葡萄が作られているのではなく、
質の向上に向けて、全体的な進化もある。

フィレンツェ大学はサンジョヴェーゼの研究に取り組み、現在、サンジョヴェーゼには118のクローンが存在する。

より、果実が凝縮され、アントシアニンが出やすく、
粒の小さな方向へと向かっている。

猛暑が訪れるようになったトスカーナ。

昔のクローンでは、
熟れるタイミングが早すぎてしまうので、作り手は、
ここ近年の気象にあったクローンの接ぎ木に取り組み、
質の安定を図る。

試飲会では、昔ながらの典型的なブルネロの色、オレンジがかったものから濃いルビー色のブルネロまである。

会場内で出会ったイタリア人のF。

彼は、シエナの知られたエノテカで働くソムリエにも関わらず、「キヨミ、色が薄くて、もう、酸化してしまったブルネロも沢山みかけたよ」と言って、フランスの新樽を使った超モダンなブルネロを崇高していた。

伝統的なブルネロの作り手は、
バリックの新樽には絶対に手をださない。

ブルネロの味は、どこから来ているのか?

それは、葡萄畑から来るものであって、
木の香りが生きた小樽の影響を受けると、
葡萄が分かりにくくなる、という理由からだ。

しかし、バリックの新樽を使った作り手に話を聞くと、
彼らなりに、
相当の拘りと愛をもってワイン作りに励んでいるので、
善し悪しを図ることは出来ない。

ブルネロを愛する消費者の中には、
伝統を味わいたい、という人、
ワイン作りに拘るマエストロのオリジナル的作品を味わいたい、という人、または、世界的に話題になっているブルネロに、私も触れてみたい!と好奇心を満たしたがっている人等・・・、沢山の視点がある。

人で溢れる試飲会場を抜け、葡萄畑に場所を移した。

本来、3月の工程である剪定は、
暖冬の為、既に終わっており、
土に窒素を供給するためのFavina(ソラマメ)が良く育っていた。

今後、私の意見も変わってくるかもしれないけど、
ブルネロ、そしてキャンティクラッシコに関しては、
グラスの向こうに畑が見えるような、
作り手の愛情、そして葡萄が育つ土地への誇りが感じられるものを紹介していきたい、と思う今日この頃です。
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2014年2月24日 (月)

地元のチャリティーイベント

シエナの郊外にある公民館で、
アートの競売フェスタが行われた。

友達の日本人女性Hも、10点ほど作品を出展している。

まず、13時からランチ。

長テーブルに着くと、アンティパスト、
クスクスとひよこ豆のトマトソース煮、
アリスタのグリーンピース添え、
そしてお米のお菓子が運ばれてきた。

その後、ドキュメント映画の上映

そして、競売が始まる。

友達の作品は大盛況で、全て完売した!

この日のランチは、一人15ユーロ。

ランチで集まったお金と、作品が売れたお金は、
アフリカの子供の医療費に充てられる。

これまで、動物シェルターやシエナの合唱団の主催する食事会に出席したけど、どれも、同じパターンだ。

安い材料で作られた食事が、
プラスチックのお皿で配給される。

食事会で集まったお金は、
チャリティーの募金であったり、
クラブの運営費になったりする。

このような機会を通じて、気楽に友達と落ち合い、
食事をしながら過ごすのは、楽しい。

そして、食事を通じて、自分が何気なく
チャリティーや市民活動に参加出来ることは心地よい。

「キヨミ、あそこにいるの、シエナの街の画材店のオジサン! 彼がインフォメーションのキーパーソンになってるんだよ」

と友達が耳打ちした。

100人以上いる会場には、家族連れも多い。

どうやって集客しているんだろう?

司会者がリラックスしているのは、
沢山の仲間に囲まれているからかな? 

予算がないからイベントが出来ない、とも言い切れず、
目的がはっきりとしているなら、
やろうと思えば出来る、ということを学んだ。

その為には、お金の代わりに、
同じ意思を持った人との連携は必要で、
人のネットワークは、瞬時に培われるものではない、
ということも感じた。

高齢化社会になっていく上で、
こういう食事会が盛んになっていくといいな。

「自分が社会に役に立てている」と、
少しでも感じられると自尊心と共存意識が芽生え、
コミュニケーションから、自分も地域も活性化する。

スポンサーが絡んだ、代理店企画のイベントもいいけど、地味目な、地元で行われる食事会に惹かれる今日この頃です。
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2014年2月23日 (日)

明日の卵を皆で

1月2日から、私達は動き出した。

シエナ合唱団の責任者でありソプラノ歌手のクララと、
ブルネロの作り手を訪れた。

「シエナの中心街にある由緒ある建物で、
 コンサートを考えてます。
 テーマはモーツァルト。
 建物の建築とモーツァルトが生まれた時代が、
 同じなんです! よかったら、
 あなたのワインの試飲会も、そこでしませんか?」

私達が訪れた作り手のオーナーは音楽の愛好家で、
彼の畑には、沢山のスピーカーが設置され、
モーツァルトが流れている。

「お芝居を含めた形で、
 観客を惹きこむコンサートをするんです!
 ワインを紹介する際、
 アリアを用いながらワインの説明をしたり
 色々な視点から遊べると思うんですよね!」

すると、ワイナリーのオーナーは、
「それは、面白い!」と同意してくれた。

この話は元々、シエナの元貴族で、
建物を所有する御婦人からの依頼で始まった。

「99もの部屋があるのに、空なんです。
 でも、税金を払い続けなければならない。
 何か、いいアイデアはないかしら?」

夫人からの相談を受け、
クララは、その建物でコンサートをすることを提案した。

ソプラノ、ピアニスト、バイオリニストは友達で呼べるし、勉強中で活躍の場を欲しがっている音楽家は沢山いる。ボランティアとして音楽家は集まる。

私もまた、ボランティアで広報として動く。

これまで、シエナの興行は、
銀行や市からの助成金を受けて成りたっていた。

しかし、ここ数年前から、全くお金が出ない状況。

そこで、私達は考えた。

音楽家が音楽を紹介しようとしても、
ワインの作り手がワインを売ろうとしても、
不動産が空いている物件を売ろうとしても、
上手くいかない。

なら、それらの具を一緒に調理して、
美味しそうな香りを漂わそう!

そうすれば皆さんが集まり、
音楽やワイン、物件が生きてくる。

私達は、最初は小さな規模から始め、
問題的を確認していきながら、
少しずつ大きく発展させ、
そのイベントを商品化していきたい、と思っている。

しかし、建物に集まり、打合せをすると、
物件のオーナーである彼女は、

「日本人で、館内にある劇場の修復にお金を出してくれる人、いないかしら? どうぞ、見つけてくださる? 」とか、

「場所のレンタル代として
 週末 1,500ユーロは最低でもいただくわ」

「食べ物を持ちこまれて、
 チーズなんて床に落とされたら、大変!
 お掃除はきんちんとして下さいね」・・・など、

彼女の要望を遠慮なく発した。

私達は、明日の卵を優先させたいのに、
夫人は今すぐにでも、太った雌鳥を欲しがっている。

「当初、彼女から、何とかして欲しい、と頼まれたから、
 音楽を無償で提供しようと思ったのに」と、
クララは落胆した。

根本的な所で意見が合わないので、
建物での興行の話はそこで終わった。

この話を、国立のエノテカに持ちかけてはどうか?
と思ったけど、経営が安定せず、イベントの話を誰にしてよいか、責任者も分からない状況だ。

イタリアは、車、ファッション、ワイン、芸術・・・
沢山の得意技を持ちながら、経済が浮かばれない。

自分一人で役を演じようとせず、
沢山の登場人物が絡み合うと、
とても魅力的な舞台になると思うんだけどな・・・?

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2014年2月22日 (土)

囚人とフランチェスコ法王

12月だったかな?
フランチェスコ法王が、浮浪者を招いて昼食を共にした、
というニュースがあった。

そして、2月20日の新聞で、
「囚人の目に涙。なんて感動的!法王との出会い」
という記事を見つけた。

「法王、これは私達が作ったオリーブオイルです」
といって、2本のオリーブオイルを差し出す囚人たち。

画家だった囚人は、彼の故郷の聖画像を差出し、
他の囚人は、懺悔を書いた手紙を、
ひざまずて法王に差し出した。

「法王は罪を許され、私達を抱きめてくれました。
 私達は皆、感動しました」

と語るのは、ロベルト神父。

犯罪心理について、簡単にくくれないけど、
「自分の事を許し、抱きしめてくれた」
という経験を通じて、
この囚人達の中にある、過去の怒りが溶けはじめ、
そして自分が犯してしまった罪を反省し、
そこから新たな人生を耕すきっかけになったと思う。

オリーブは平和の象徴。

旧約聖書に登場するノアの箱舟の話には、

「洪水40日のあと、ノアは鳩を放ったが、
 とまるところがなく帰ってきた。
 7日後、もう一度、鳩を放つと、
 鳩はオリーブの葉をくわえて船に戻ってきた。
 さらに7日たって鳩を放つと、
 鳩はもう戻ってこなかった」との記述がある。

囚人たちが、怒りの波から逃れ、
新境地を見つけてくれるような気がした。
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2014年2月20日 (木)

キャンティクラッシコ 「グラン セレッツィオーネ」と文化

キャンティクラッシコの試飲会に行った。

正直言って、少し、困惑した。

ワインを『嗜好品』として捉えると、
御客様に香・味を楽しんでもらえるような、
分かりやすい美味しさ、そして、
購入しやすい価格帯のワインを探すことになる。

一方、ワインを『文化』と捉えると、
御客様がワインを通じてイタリアと触れ、
知的好奇心が触発されるよう、
イタリアの自然環境、
昔から現在に渡ってワイン作りに携わる農家の営み
そんな事も語れるワインを探すことになる。

私が目指すのは、後者がメインでありながら、
御客様が飲みやすく、購入しやすいといったワインだ。

キャンティクラッシコとは、トスカーナが誇る
サンジョヴェーゼ種が最低でも80%使用されるワイン。

普通のタイプと、熟成期間が長めのリゼルバがある。

今回はそれに加え、今年から
「Gran Selezione グラン セレッツィオーネ」というカテゴリーのキャンティクラッシコが登場した。

2年前から準備が進められ、
20日前にイタリア政府から承認が下り、
この度、34種の「Gran Selezione」がお披露目された。

【キャンティクラッシコの生産規定】

・普通のタイプは、
 収穫の翌年の10月1日から販売し始めてよい。

・リゼルバタイプは、
 約24か月の熟成期間プラス3か月のボトル熟成

・Gran Selezioneタイプは、
 約30カ月の熟成期間プラス3か月のボトル熟成

新しく設定された「Gran Selezione」は、
優良な葡萄のみが使用され、熟成期間が長い。

“キャンティクラッシコ大使”として、信頼性を広めていく、とニュースに乗っている。

矛盾するが、イタリア庶民は、
長期熟成されたワインを飲む、という習慣がない。

私は2000年から、
キャンティクラッシコの生産地でワインの販売に携わっているけど、土地出身のワイン関係者に訪ねると、ほとんどの人が、フレッシュな普通のキャンティクラッシコを好む。

先日、国会の議会では2015年に開催される
ミラノのエキスポについて触れていた。

「イタリアの食文化を世界に広めるため、
 もっと、農家の人にもスペースを与えるべきだ」
と唱える政治家もいる。

海外からのジャーナリストも訪れる、
華があるキャンティクラッシコの試飲会。

ある小さな作り手はGran Selezioneを800本生産とあり、
大手メーカーになると、 500,000本とある。

嗜好品として、美味しいワインが世界の人に注目されるのは、ワイン業界を活性化させる上で、必要だと思う。

それと同時に、時のブームで終わらないよう、
また、第一次産業を支える中小の農家を支持するため、
そして、日本のお客様が、
もっと深くワインを楽しんでいただくために、
やはり、ワインを「文化」と捉える面からのプレゼンも重要視しなければならない、と感じる今日この頃。

今回、この試飲会で出会ったワインも含め、
皆様が豊かな気持ちになってくれるようなワインをご紹介・お届できますよう、ゆっくり、シエナに根を張っていきたく思います!

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2014年2月18日 (火)

年金生活とオリーブオイル

いつもの散歩道で、オリーブの剪定の光景を見かけた。

私の知るオリーブオイルの作り手は、
軽い力でスイスイと作業を進めるため、
電動式のハサミを使うけど、
この二人の男性は、普通の剪定バサミを使っている。

「ボンジョ~ルノ!少しお話を伺ってもいいですか?」

「si, いいとも!」

「あなた達、兄弟ですか?」

「いいや、俺たちの奥さん同士が姉妹なんだ」

「小さな頃から、
 オリーブの栽培に携わっているんですか?」

「ノー、最近だよ。年金生活に入ってからの暇潰しさ。
 そりゃ~、小さな頃は、手伝ってたけどね・・・」

「あらっ! 私のお母さんも年金生活に入ってから趣味で畑を始めたんです! 稲作農家の娘で、東京に上京するまでは、畑を手伝ってたんですよ! それと同じだ!」

「そうかい。今度は君たちの番さ!」

このオジサンも私の母も、小さな頃の経験があるけど、
私には、全く経験がない。

「今日も、暖かいですね~!」

「あ~、この後、寒波が訪れたら大変だ! 
 芽がダメージ受けて、収穫に響く」

「でも、仕事じゃないから、
 プレッシャーは無いですね!」

「そうだね。趣味だから、気が向いた時に始めて、
 好きな時に辞めればいいんだよ!」

そう言ってたけど、2時間後に同じ道を通った時も、
彼らは黙々と剪定に取り組んでいた。

毎年、約50キロ分のオリーブオイルが確保できるらしい。

日本では、オリーブ栽培への関心が高まっているけど、
イタリアでは、見捨てられたオリーブ畑が増えていく。

若者の失業率が高いイタリア。

もし、職の見つからない期間、
若者たちが農業の経験を出来るなら、
この先も、イタリアはオリーブオイルの生産国として、
ず~っと伝統を守れるような気がする。

私は、10年以上イタリア政府に年金を払い続けているけど、どこかで、貰えっこない、と諦めている。

60歳を超えた時、
少しでも自給自足や物々交換が出来たら、
生活が助かるだろうな!

でも、体力、あるかしら?

遠くのようで、
意外に近い将来を考えてしまう、今日この頃です。
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2014年2月17日 (月)

ヴェルナッチャ

本来、トスカーナは赤ワインの産地として有名だけど、
白ワインもある。

「ベルナッチャ ディ サンジミニャーノ」

今日は、ヨハンとシモネッタと私の三人で、
ベルナッチャの産地、サンジミニャーノの街に行き、
テイスティングに参加した。

何も考えずに、とりあえず、
目についたベルナッチャを試してみた。

慣れた香り。口に含むと・・・
苦みと酸っぱさしか感じられず、
ワインといった感じがしない。

私は焦った。

そこで、しっかりボディーで知られた
作り手「PANIZZI」のベルナッチャを試した。

やっぱり、苦みと酸っぱさの印象が強く、
肝心な果実が分からない。

こうなったら、樽香が効いたどっしりタイプ、
PANIZZIのリゼルバを試すしかない。

口に含んだけど、
やっぱりいつものテイスティングの調子が出ない。

この会場に入る前、
私達は、サンジミニャーノの街を散策した。

街の中心にある広場には、
イタリアで優勝を獲得し続ける有名なアイスクリーム屋があり、私は、バニラ・チョコレート・ピスタチオの3つの味を楽しんだ。

このアイスクリームが影響しているとしか思えない。

私は、何度も水で口をゆすいだ。

ゆっくりとテイスティングを続けるうちに、
ようやく、舌の感覚が戻ってきて、
本来のベルナッチャを感じられるようになった。

今回、印象的だったのは、
作り手 IL Palagioneが手掛ける 
riserva ORI 2012年もの。

今まで体験してきたヴェルナッチャにはない、メンソールやローズマリーの爽やかな香りがグングン漂ってくる。

白身魚のオーブン焼きと相性が良さそうだ。

私とヨハンは、違う作り手のブースに移り、
試飲を続けたが、
シモネッタのグラスには、
まだIL Palagioneのワインが残っていた。

どの作り手も、ワインのボトルは氷の入った水に浸っていて、グラスに注がれた瞬間、ワインは冷たい。

シモネッタのグラスに残るワインの香りは、
時間の経過と共に変化をみせ、
煮詰めたリンゴ、シナモンの香が現れていた。

人間も時間と共に緊張が溶けると表情が変わるように、
ワインも、キンキンの温度が落ち着いてくると、
違った表情を見せ始める。

作り手 Fattoria Abbazia di Monteolivetoのヴェルナッチャは、よく熟れたパイナップル、青リンゴに、仄かなライチが感じられ、純粋で洗練された香に惚れこむんだけど、口中のボリュームが今ひとつ物足りない。

それに比べ、作り手Rampa di FugnanoのALTAは、
香&味ともにバランスが素晴らしかった。

それは、オーケストラがアダージョを奏でるように、
とりわけ、一つの楽器が目立つことなく、
上手く溶けあって、一つにまとまり、
大音量で威圧的ではないけれど、メゾフォルテで、
柔らかく包み込むような、そんな感じだ。

次回のテイスティングは、赤ワイン。

絶対、アイスクリーム、食べません!

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2014年2月15日 (土)

春が早く訪れた!

スモモの花が咲き出した!

昨年は3月に入ってから咲きだしたのに、
今年は、1カ月早い。

昨年のトスカーナは春が寒く、花の開花が遅れたので、
その流れから、
葡萄やオリーブの実の収穫時期も、1カ月遅れた。

「1カ月、遅れをとってる~」
という不満の声にウンザリしたのか?

今年のトップバッター、スモモの開花は、
1カ月早めに進行し始めた!

2012年、イタリア全体が旱魃に遭い、
「水~、水をくれ~」と叫んでいた。

そしたら、翌年の2013年は、多雨の年になった。

これって、言霊現状!?

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日本とトスカーナ

天気が良いので、緑の大海原を散歩した。

時々、日本から来たお客様に、
「この緩やかに続く丘、大昔、海底だったんです」
と説明すると、皆さん「エ~っ!」と驚かれる。

車で1時間ほど南下したところでは、
クジラ一頭分の化石が数年前に発掘されている。

そして、トスカーナの食糧事情というと・・・
秋は、ポルチーニ茸や栗、葡萄やオリーブがなり、
冬は、猟で鹿や猪を撃ち、
その肉を赤ワインと共にじっくり煮込む

あれっ?

確か、日本の縄文時代では、
秋は栗や葡萄を食べ、冬は鹿や猪を狩る、とあった。
クジラも当時、あったらしい。

気が遠くなるくらい遡ると、日本列島は水没していて、
太平洋プレートの沈み込みで隆起したし・・・

なんだか、トスカーナと日本、似てる!!!

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2014年2月13日 (木)

ウォーキングを通じて、地元人へ

やっと晴れた! 今日は歩くぞ~!
 
家の門を出て、道に差し掛かろうとすると、
遠くから、郵便配達のガブリエーレがやってきた。

彼は、私をみかけると、必ず慌ててバイクを止める。

「ボンジョ~ルノ! 私にお手紙でもあるかしら?」

「ボンジョ~ルノ、キヨミ。
 ちょっと待って! 君に渡したい記事があるんだ」

彼は新聞を読み、
(そうだ、そうだ!)と共感する個所があると、
それをコピーするか自分の意見を添えてレポートを作り、
郵便配達の合間に、人に配る。

配達に追われているせいか、
いつも早口で落ち着きの無い彼。

2枚のレポートを私に渡すと、
記事の内容と自分の意見を一方的に発射している!

「それから、ちょっと待って~、
 プレゼントもあるぞ!」

そう言って彼は、
郵便物の入ったカバンから、CD-ROMを取りだした。

手づくりCDのラベルには、
“心の音楽 心に良い” と綴られている。

「ありがとう!」と言って受け取ると、

「あっ、他の記事もあった・・・」と言って、
またカバンの中を探し始めたから、

「それは、今度いただくわ! またね!」
と言って別れた。

今日のウォーキングは、
調子にのって遠くまで来てしまった。

(も~、限界。バスで帰ろう・・・)

バス亭の時刻表を見ると、
この時間帯は、私の家を通過するバスがない。

仕方なく、来たバスに乗り、終点で降りて、
そこからまた歩いた。

少し歩くと、
高速道路を降りて田舎道に入ってきたバスが橋の上で停まり、ドアを開けて、待っている。

私は、バスまで走った。

「ありがと~!助かるわ!」

見慣れた運転手は、
私がこの先に住んでいることを知っていて、
今日みたいに、とぼとぼ歩く私を見かけると、
停車してくれる。

「いい運動、出来たかい?」

「うん、とっても気分がいいわ! 
 1日、いや2日に1度でもいいの。
 こうやって、嬉しことがあると幸せでいられるのよ!
 私も、人に優しくしたいな~、っていう気分になれるの!」

体力維持をしたくて、散歩するけど、
こうやって、自分の住む土地を歩く度に、
住民としての根が、少~しずつ、深く張っていく。

足の疲れが心地よく感じられる、今日この頃です!
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2014年2月12日 (水)

会話

何だか、お喋りで盛り上がっている!

一体、何を喋っているんだろ?

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2014年2月11日 (火)

まだまだ、無知!

シエナは今日も雨。

週末は家で大人しくしていたから、
今日こそ、表に出たい!

パトリッツィオもパオラも、同じ心境で、
強い雨にも関わらず、私たちは郊外のレストランで落ち合い、スプマンテを片手にお喋りを楽しんだ。

「昨日、ヴェネズエラの子供の音楽教育について知ったの。
元政治家の提案なんですって! 
こういう素敵な話題に触れると、
 ヴェネズエラの場所を知りたくなって、調べたわ。
 それまで、この国について全く無関心だったのよ」

そう言うと、パトリッツィオが、
「じゃ、次はウルグアイの場所を知りたくなるな!」
と言った。

「ウルグアイのホセ・ムヒカ大統領は、
 一般庶民と同じレベルの生活を送っているのさ。
 最近、マリファナの製造と販売を合法化させたよ。
 合法化されると、闇取引の価値がなくなり、
 マフィアに流れるお金が減る、という魂胆さ」

東京のイタリア大使のお給料は、
手取りで月380万円。

それに比べ、ウルグアイの大統領は、
給料から国への寄付を差し引くと、
手元に残るお金は月、12万円。

この2日で、
ヴェネズエラとウルグアイの場所を、
45年の人生で初めて知った!

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2014年2月10日 (月)

羽ばたけ、音楽!

貧困に生きる子供たちにとって、
音楽が、彼らの生きる希望だった。

そうして育ったヴェネズエラの子供たち、
今、世界に羽ばたいてます!

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2014年2月 9日 (日)

愛を生み出す芸術は、必要!

芸術は、人間に希望と豊かさを与えてくれること。
それを、貧しい環境で育った子供たちが、
世界に教えてくれている!

今日、何気なくラジオを聴いていたら、
ベネズエラのことを紹介していて、
ホセ・アントニオ・アブレウ博士が生み出した音楽教育について初めて知った。

貧困層の子供を救うために生み出された、
音楽教育のシステム。

犯罪の多発するスラム街で育つ子供が、
音楽に触れる。

年長の子供が、年少の子供に音楽を教えている・・・

イタリア政府は、予算がないといって、
教員を減らし、ある学校では給食費が倍に値上がりし、
殆どの学校では
トイレットペーパーを各自が持参するようになった。

「予算がないから・・・・」といって、
悲観する声が多いけど、
子供の教育に本当に必要な要素を感じさせてくれた。

愛に、沢山の予算はいらないね!

(ビデオのテロップを、ちょっと、翻訳してみました)

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僕たちは、貧しい地域に生きている。
沢山の犯罪があるところ。
でも、僕たちは、学校に行く。
沢山の人が言うんだ。
「彼はスラムの出身だ。
 だから学校に行くことは無いだろう」と

その日は、
私の初めての室内オーケストラの日だったから、
急いでいたの。
でも、足を怪我してしまって、行けなかった。

私は泣き始めたわ。
足が痛かったからじゃなくて、
その日、オーケストラに参加できなかったことが本当に辛かった。
そこに行くと、全てを忘れられるの。

僕たちの先生は、言うんだ。
奏でなさい、君たちの心をそこに込めて!
頭ではなく、君たちの心を!

ヴェネズエラで、私たちの救済活動は、
26万5千人の人や子供に及んでいます。

しかし、まだ始まったばかり。

僕たちは、家族の生活を良くしたくて、
トランペットを習っているんだ。
何事も、止めることは出来ないよ。
僕たちは動いているんだ。像みたいね!

私の見る限り、
全ての社会問題の基は、排除されてきています。

私たちは、戦わなければならない。
多くの人が、もし可能なら、
この素晴らしい世界、音楽の世界、オーケストラ、
歌、芸術の世界にアクセス出来るように。

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2014年2月 8日 (土)

F B 繋がりの累さんのコメントをお借りします。

マイクロソフト社が熊胆牧場に関する非人道的な行為に対し立ち上がり、
熊の窮状を社会へ明らかにし、各活動団体と協力し活動することを発表しました!

これで少しでも熊たちの解放される速度が早まって、
1万頭いるといわれている地獄ファームの熊達がみんな解放される日が来ますように。

とりあえず「需要がなければ生産もない。」
日本で購入するのをやめるよう働きかけましょう!

私達の世代より上の世代がもっと身近に使っていると思います。

自分の親にもこの話をしたところ、
子供の頃滋養強壮に飲まされたと言ってました。

泣かずには伝えられなかったこの現状。

母熊が小熊をこの地獄から救うために自らの手で殺してまで助け、自分は自殺する。。。

1日でも早くこのファームを撲滅したい。毎日想います。どうかご協力お願いします。

================================

なるほど。
確かに親の世代以上の方で、コンピュータを持たない人はいますね。

その方たちに、この実態を伝えていきたいです。

熊が犠牲になり、胆のうが抽出されていること、
そして、その消費者が日本人であることは、
実は、身の回りのイタリア人は知っていることでした。

「キヨミ、今まで、知らなかったの?」と、
日本人の私が知らないことに、驚かれました。

経済大国を誇るよりも、地球の道徳に価値を見いだせる人間でありたいです。
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暖冬のトスカーナ

オリーブ農園を訪れた。

今年のトスカーナは暖冬で、
2月だというのに、日中は13度もある。

人は、寒い外気にさらされると筋肉が緊張し、
引き締まるように、
オリーブの木も、冷たい空気にさらされていると、
細胞が閉じ、成長が止まる。

本来、この時期は、5度くらいでなければならない。

しかし、この暖かさで気が緩み、細胞が開き始め、
その状態に於いて、
太陽と雨を受けるものだから、成長が始まって、
新芽が出ようとしている。

まだ2月。
これから先、極寒が訪れるかもしれない。

柔らかな新芽が元気に出てきた後、
極度に寒くなると、
柔らかな新芽はダメージを受けてしまう。

生まれたてのオリーブの葉っぱが、寒さにさらされ、
黄色っぽくなる現象も現れはじめた。

私は寒いのが苦手

でも、コートや暖房で、いとも簡単に温度調整ができ、
命に別条はない。

オリーブのこと、
そして、自然のサイクルを考えると・・・

また寒さが戻り、オリーブの成長が止まりますように。

春のポカポカ陽気は、3月にあるべきだな、
と願う今日この頃です。

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2014年2月 2日 (日)

理屈よりも、身近で行動!

いつもの散歩道。

猫ちゃんファミリーが暮らす畑には、数人の人がいた。

私は「可愛いですね~」と言って立ち止まり、
猫たちを眺めた。

すると、
「シニョーラ、猫、貰ってくれませんか?」と迫られた。

「すみません。
 大分気難しい猫を1匹、室内飼しているんです。
 アパートの敷地内には、大家さんの犬がいて、
 猫を屋外に放置するのも無理なんです。
 人家から離れたこの畑で、猫ちゃんたちは幸せそう。
 このままで、問題でもあるんですか?」

すると一人の男性が
「昨日、この敷地で毒が見つかったんです。
 だから、森林警備隊に通報したんです」と答えた。

通りがかりに、猫ちゃんを見れるのは楽しいけど、
飼い主にしてみたら、
猫に悪意を持つ人との問題を抱え、
その上、盛りがきて、猫が増え続けると大変だ。

私は家に戻ると、
野良猫シェルターのチンツィアに電話をした。

「あら~、懐かしい声!キヨミね~! 元気?」

「元気よ。御免なさい。
 シェルターで確保されている猫の病気を、
 私の家に持ち帰るのが怖くて、
 ボランティアに行けなくなってしまったわ。
 一人暮らしの私にとって、ティティチャンは家族。
 万が一の事を考えると、
 シェルターに通う勇気がないの」

チンツィアと、最近の私達の状況を伝えあい、
その後、散歩で遭遇した猫の相談をした。

野良猫シェルターは、シエナの市と保健所、
ボランティア要員で成りたっている。

教員のチンツィアは、2年前に旦那を癌で失い、
沢山の猫と一緒に、一人暮らしをしている。

どんな嵐でも、雪が降っても、
必ずシェルターを訪れる。

「母猫を緊急で去勢する必要があるわ。
 緊急手術の場合は50ユーロかかる。
 子猫の去勢についてはゆっくり取り組みましょう。
 費用はかからないわ」

そしてチンツィアは、猫の所有者の電話番号や名前、
正確な場所などを私に問い、直ぐに行動を開始した。

去勢手術、予防注射、
そして、子猫に関しては里親を探す。

最近、動物虐待の情報を目にしながら、
「何か、しなくちゃ…」とオロオロしていた。

そんな矢先に直面した動物問題。

目を反らさず、きちんと向き合えて、嬉しかった。

猫のため、というよりは、自分のため。

イタリアで、森林警備隊が動いてくれること、
そして、シエナ市が、お金の苦しい中、
野良猫シェルターを維持してくれること、
クリスマスに、沢山の人が募金をしてくれて、
猫の餌や薬に困っていないこと・・・・

心ある機関・仲間たちと、
愛のある行動に触れられることは、清々しい!


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2014年2月 1日 (土)

人間のエゴ

フェイスブックで、
熊の胆のうについて書かれた記事を目にした。

あまりのショックに涙が出て、神様にお祈りした。

消費社会では、
スマートでいい事ばかりを載せた台詞で、
私たちに商品を迫ってくる。

でも、その裏では、何が起こっているんだろう?

見たくはない現実に目を向けたうえで、
私たち、一人一人が、考えたい。

「地球に生きる者同士、
 そこまでして、私たちはエゴを貫きたいですか?」

皆さんも、こちらのサイトをクリックしてください。

http://ameblo.jp/happycat-satuki/entry-11760967959.html

「現実を知る」という小さなアクションが、
消費社会の行き過ぎた常識に歯止めをかけ、
地球上に道徳が生まれますように。

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