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2013年10月

2013年10月26日 (土)

2013 秋の味覚  ビデオレターにてご挨拶です!

皆様、お待たせいたしました!

「秋の味覚セット」他、
ワインのお知せダイジェスト版を、
ビデオレターにてお届です。

これまで、御ひいきいただいてますお客様には、これから、詳細情報を個別にお送りさせていただきます。

そこには、オリーブオイル(トスカーナ産&シチリア産)や、モデナ産のバルサミコ酢(10~100年熟成)のご案内もございます。

もし、明日になりましても、情報が届きません場合
もしくは、新たにお知らせを御希望の場合は、

恐れ入りますが、メールにて御一報くださいませ。

kiyomisiena@libero.it

いつも御支援いただき、心より、感謝・お礼もうしあげます!

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2013年10月25日 (金)

まもなくです!

皆様、今日は

いつも大変お世話になっております。

昨日、北イタリアからバラの香りを持つと言われている赤ワイン(ドライ系)が無事届き、ワインリストに掲載した商品が全て揃いました。

オリーブオイルの作り手達からも、
「キヨミ、11月半ばには納品できそうだよ!」
という連絡をもらいました。

これらのことが確認できましたところで、
皆様に御紹介いたします「秋の味覚セット」他、
絞りたてオリーブオイル、
その他の商品の詳細が完成です。

今日の昼過ぎ、パトリッツィオと一緒にビデオレターの撮影をいたします。

その日の夜に編集し、翌朝には
皆様にお披露目できるように準備を進めております。

ビデオ編集が終わり次第、
皆様にメールにて、詳細を送信させていただきます。

お知らせが遅延しており、
皆さまに御迷惑をおかけしておりますこと、
お詫び申し上げます。

日本の皆様にお待ちいただいている、
ご支持いただいているという実感が自信につながり、
作り手も、私どもも
最善を尽くすエネルギーを頂いております。

次回はビデオレターでお会いしましょう!

Grazie !

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2013年10月18日 (金)

2013年 葡萄の収穫を終えた蔵の様子です

キャンティクラッシコの作り手、サベリオを訪れた。

この前の日曜日に葡萄の収穫を終えたばかりで、
蔵に入るとステンレスタンクに入れられた葡萄たちが、
ブクブク・ボコボコ・ポチャポチャと
賑やかにお喋りをしながら、発酵している。

2013年から、彼は亜硫酸を使用しない。

「ワインに亜硫酸を入れる」というと、
誤解されそうだが、亜硫酸は、ワインの酸化を防ぎ、
ワイン中に悪玉微生物が増えないよう、
細菌の増殖を抑えてくれる。

ワインの酸化や雑菌の増殖が起こりやすいのは、
葡萄果実の破砕、マロラティック発酵の最終段階、
そして、瓶詰めの段階で、
この3つの過程において、ワインの品質を守るため、
賢く使うことが義務付けられている。

亜硫酸無添加のワインも今まで登場してきたが、
繊細でダメージを受けやすく、貯蔵にも問題があった。

キャンティクラッシコの作り手、サベリオは、
ワインを自然の産物と捉え、
化学物質の含まれないワイン造りを目指すべく、
2013年から亜硫酸の使用をやめた。

超音波によって葡萄の種から抽出されるタンニンを用いて、天然の抗酸化・殺菌効果を試みる。

これは、他のワイン造りでは実証されてきているが、
キャンティクラッシコ協会に加盟する沢山の生産者の中では、彼が第一人者となる。

2013年収穫の葡萄で作られるワイン。

今、ブクブク・ポチャポチャと音を立てる葡萄は、
サベリオとのコラボレーションによってワインへと姿を変えていく。

2015年、このワインを皆様にご紹介できるのが、
今から楽しみです!
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2013年10月15日 (火)

和食とオリーブオイルで、健康生活を楽しみましょう!

チャオ、チャオ!

皆さん、食欲の秋、楽しんでますか?

(中には、1年中が食欲の季節、
 という方もいらっしゃいますね!)

2013年絞りのオリーブオイル、
収穫~圧搾~ボトリングがいつ頃になりそうなのか?
私も楽しみに、じっくりと待っているところです。

さて、お手元に2012年のオリーブオイルが残っている方、
これから、オリーブオイルのご購入を考えている方、
是非、こちらのビデオをご覧ください。

イタリアと日本食、実はとても相性が合うのです!

簡単に楽しく、健康生活とお付き合いしましょう!

では、ボナペティート!

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月曜は、寄り道曜日

月曜の午前は、
エリーナの家で珈琲を飲む習慣がついてきた。

「いらっしゃい、キヨミ! 
今日、生まれて初めて、リンゴのケーキ作りにチャレンジしたの! これからオーブンで焼くわね。
ところで、何度で焼けばいいのかしら?」

私はお菓子を作らないので、
オーブンの温度が分からない。

インターネットで調べることを提案したら、
彼女は慌てて否定した。

「ノーノー、 私流のお菓子を作りたいの。だから、
砂糖も小麦粉もバターの量も、全部、私の勘なのよ。
温度も、勘に頼るわ!」

「ということは、
2度と同じ味を再現できないってこと?」

「そうよ! 私の実家のオーブンは型が古くて、
温度表示なんて無かったわ。
弱火・中火・強火のマークしかないの。
それでも、昔の人はお菓子を作れてたのよ!」

ケーキが焼き上がるまで、私達は、
ピアノを弾いたり 写真を見たりして過ごした。

その間、エリーナは
「私の傑作ケーキの出来栄えを見てくるわね!」と
キッチを何度か往復した。

そして、ケーキが焼き上がった。

「今、気づいたんだけど、
珈琲に沢山、お砂糖を入れなければならないわ。
このケーキ、甘さが足りないの・・・」

「あ~、その方がいい!甘さ控えめの方が、好みよ!」

田舎風の素朴なケーキ。
季節の果物のジャムで、
ヴァリエーションが楽しめそうだ。

「私達、不況に陥ることはないわね! 
ケーキ屋さんが開けるもの。
私がケーキをつくって、キヨミがワインを提供するの! どう?」

「あら、いい考え! お店にはピアノは必須ね! 
1800年代風のシャンデリアを置くけど、
時々ロウソクを灯すかもしれない。
テーブルや食器は、蚤の市で探さないとね!」

それから私達は、
生きているうちに叶えたいリストを作るとしたら、
どんな項目になるか?について、お喋りをした。

ペンギンを見に南極に行ってみたいし、
オーロラを求め北欧にも行ってみたい。
そして、ボリショイ劇場にも行ってみたいこと等々

大人になればなるほど、
友達との話題すら現実的になる。

週の初めは、銀行に行ったり、ワインの作り手に確認の連絡を入れたりと、実務に走りたくなるけど、こういう寄り道もいいかな?と思える、今日この頃です。

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2013年10月11日 (金)

ファミリー

宮崎から信治さんがやってきた。

25年前、
信治さんはイタリアレストランを開くと決心してから、
100通の手紙をイタリアのレストランに送り、
返事をくれたシェフ、ピエロの元で修業をした。

その後、信治さんは
宮崎でイタリアレストランをオープンした。

その時から今日まで、時々シエナにやってきては、
ピエロの店で日本食を披露し、
ピエロは宮崎を訪れては、
トスカーナの郷土料理を披露する。

この夏、私はピエロのレストランに4名で予約を入れた。

シエナに引越してきたヨハンとシモネッタ、
そしてパトリッツィオと私の4人だ。

1月、ボローニャに行った時、
ヨハンとシモネッタにお世話になったので、
今度は私が、彼らを招待したいと思っていた。

ピエロの所で食事をすれば、越してきたばかりの彼らに、地元住民のピエロを紹介することも出来る。

メニューは、ピエロのお任せにしたら、
前菜の盛り合わせ、2種類のパスタ、肉料理と付合わせ、そして、ボリュームたっぷりのデザートが出てきた。

飲み物も、スプマンテから始まり、
白・赤ワインをたっぷりと堪能した。

私は、おトイレに行くふりをして、
お会計を済ませようとした。

するとピエロは、
「キヨミは僕のお客様だ。何もいらないよ。招待だ!」
と言って、お金を受け取ろうとしないから、

「そんなのダメよ! 
そんな事されたら、次から来れなくなるわ! 
ちゃんと払わせて頂戴!」と迫ると、

「じゃあ、全部で50ユーロ」と言って、
お金を受け取った。

私はテーブルに戻り、
友達に恐縮されるのもなんなので、全てを明かした。

パトリッツィオは、
「それって、ピエロから声が掛かる度に、
キヨミが協力してあげているお陰だよ。
だから、キヨミが御馳走してくれたことになる。
御馳走さま、キヨミ!」と言ってくれた。

私は、今回の「日本食お披露目会」で、
ピエロの友達が集まるテーブルに着き、
必要に応じて、厨房や会場で通訳をした。

同じテーブルにつく彼の友達は、
皆、レストランのオーナーだ。

聞くと、トスカーナの海沿いや、
アッシジから駆けつけてくれたようだ。

車で片道、2時間はかかる。

何かあると、遠くから応援に駆け付ける同業者たちは、
まるで、ファミリーのようだ。

ピエロのレストランには、いつも人がいる。

雑誌やテレビに掲載されなくても、
フェイスブックをしていなくても、
長年に渡り、ピエロを知るファミリーは、
彼から声がかかると、遠くから集まってくる。

信治さんも、その一人だ。

私はこの日、
ピエロの行動をさり気無く目で追いながら観察した。

友達に接する仕草、話題、場の雰囲気・・・

私も、このセンスを取り入れたいと思った。

ピエロから『大切な友達』という扱いを受けると、
彼の友達は、自分の居場所が感じられ、
嬉しくなって、丸くなる。

プロテクトされているようで、自分の家のようで、
自然体で居られるから、
周りの人とも会話がしやすくなる。

自分をアピールするのではなく、相手に、
「よく来てくれました。ここが、あなたの居場所ですよ!」と配慮してあげる。

そういうことを学べた、
とても味わいのある会でした!

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2013年10月10日 (木)

2013年絞りオリーブオイル、及び、秋の味覚セットについて

いつも当店を御ひいきいただけまして、
誠にありがとうございます。

最近、「2013年絞りのオリーブオイル」に関しての
お問合わせが目立ってまいりました。

皆様に詳細をお伝え出来ますのは、
10月20日以降となります。

今年、イタリア全土において、春の長雨が続き、
例年に比べると、涼しい初夏となりました。

そのため、開花が遅れ、オリーブの実の成熟が、
ゆっくりと進行しております。

シエナの当店に、2013年絞りのオリーブオイルが
入手いたしますのは、11月半ば頃となりそうです。

トスカーナでは、オリーブの収穫が始まっておりませんが、イタリアの中でも早く収穫時期を迎える、
シチリアのオリーブオイルの作り手に連絡を入れましたところ、1週間前から収穫は始まっているとのことです。

オリーブの実は、毎日、少しずつ収穫され、
酸化せぬよう、直ぐに圧搾され、
ステンレスタンクに貯蔵されます。

絞ったものを直ぐにボトリングするのではなく、
ある程度、ステンレスタンクで落ち着かせ、
必要最低限の滓を除いてから、
ボトリングとなります。

そうすることで、
皆様にご提供できるオリーブオイルの味が安定し、
より、美味しい状態でご提供できます。

「一刻も早く、絞りたてをお届けしたい!」という
季節先取りの気持ちも湧いてくるのですが、
ここはひとつ、皆様の食卓を、より美味しくアレンジしてくれるオリーブオイルの出来に焦点を当て、ジャストな時期を待ちたく思います。

ワインに関しましては、小さな家族経営の農家が、
沢山の汗と大きな誇りをもって仕上げた拘りのある
ワイン、他、来年の干支にちなんで、馬ラベルの、
サンジョヴェーゼ種で出来た白ワイン
(赤品種ですが、白に仕上げました!)、
元F1ドライバーが手掛けたワインなど・・・

少し、遊び心からイタリアを感じたい方の為のラインナップも御用意させていただきました!

エキストラ・ヴァージン・オリーブオイルは、
ぐっと深いコクのあるトスカーナ産、そして、
それとは対象的なフルーティータイプのシチリア産の御用意がございます。

イタリア、秋の味覚のお届け、
途中経過の御報告でした!

チャオ チャオ!

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2013年10月 8日 (火)

美味しい珈琲タイム

「エリーナ、私。今、バスの中なの。
 予定より早く到着してもいいかしら? 
 バスを降りたところのバールで朝食をとってから、
 あなたの家に向かうわ」

「それだったら、私の家に直行して頂戴!
 とっておきのチョコレートがあるの! 
 美味しい珈琲入れるから、ねっ!」

玄関のベルを鳴し、彼女の真丸い顔が現れた途端に、
私の気持ちはまるでチョコレートでコーティングされたように甘く縁取られた。

「チャオ、キヨミ!」

「チャオ!エリーナ!」

「久しぶりだわ。この部屋に訪れるの。
 最近、ずっと外で会っているものね!」

「あら、じゃあ このテーブルクロス、初めて見るわね。
 アレッシオ(息子)が作ったの。
 ネズミがかじるチーズをイメージしたんですって!」

オレンジ色の紙の上に、
丸い型がくり抜かれた黄色の紙が重なっていて、
その上に、透明のビニールが敷かれている。

「学校で習ったの?」

「そうじゃないの。
 あの子、こういうアイデアが好きなのよ! 
 そうそう、最近、猫のお城を完成させたの。
 ちょっと、来て」

アレッシオの部屋に入ると、
足の踏み場もないくらいに段ボールが敷かれている。

「ここが玄関。
 そして廊下をつたって部屋に入るんですって。
 でも、うちの猫、全然、相手にしてないわ!」

身の回りにある何気ない光景でも、彼女の息がかかると、魔法がかかったかのように光が差す。おもちゃの行進曲でオモチャ達が擬人化されていくように・・・

珈琲が湧いたので、テーブルに戻った。

彼女が私にお披露目したがっていたチョコレート、
それは、子供の拳骨くらいの大きさがあり、
中身まで ぎっしりとナッツとチョコレートが詰まっていた。

その後、ウクライナの伝統のお菓子を頂いた。

とてもややこしい名前を持つゴマ風味の珍しい触感で、
砂糖なしの珈琲とよく合った。

お喋りが湧いていたけど、
パトリッツィオが迎えに来くてれたので、
日を改めて、また訪れることにした。

パトリッツィオは、
私とエリーナの仲をとても尊重してくれる。

「朝、仕事で行くところもあるけど、
 エリーナにも会いたい」と言ったら、

「だったら、朝、彼女の所で珈琲を楽しんで、
 その後、仕事をすればいい。
 車で迎えに行くよ」と提案してくれた。

私はイタリアに来てから、素敵な友達に恵まれた。

皆、余計な装飾がないピュアな性格で、
独自の視点を持ち、感性がとても豊かだ。

これから寒くなっていくけど、
珈琲タイムがあると、温かく過ごせそうだ・・・

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2013年10月 5日 (土)

グレーゾーン

昨夜から降り続く雨、うっすらと光を放つ灰色の朝。

このトーンのお陰で、
昨夜観た映画「自転車泥棒」のシーンが今も尚、
鮮明に浮かんでは、心に染みわたる。

戦後の貧困生活を送る一家。

父親は2年通った職安から
やっと仕事を貰うことが出来た。

街中の壁にポスターを貼る、という仕事で、
自転車が無いとその仕事を手にすることは出来ない。

布団を質屋に入れて自転車を手にするが、
仕事の初日に盗まれてしまう。

生きるため、6歳の息子と自転車を探し回る、
というストーリー。

中でも2つのシーンが強烈に残る。

一つはレストランのシーン。

疲れ果て
「腹が空いては何も始まらない。食べようか・・・」
と入ったレストラン。

ピザを食べようと思ったけど、そこは中流階級の通う店で、安いピザはメニューになかった。

少しためらった父親は開き直り、

「今日は飲もう!飲んで忘れよう!
 お前も沢山 食えよ!」

と言って、6歳の息子にワインを注ぐ。

「お母さんに知られたら、怒るだろうな~!」
と言う父に、笑顔で頷く息子。

もう一つのシーンは、ラスト近く。

息子にお金を渡し、「お前はバスで帰れ」と言う父。

息子はバスに乗り遅れ、振り返ると、
盗んだ自転車に乗った父が大勢の男に追いまわされ、
捕まる光景を目にして、
「パパ、パパ・・・」と泣き叫ぶシーン。

私は、映画やテレビドラマが嫌いだと思っていた。

でも、昔の映画を観るようになって、
作品によるものだと分かってきた。

パトリッツィオが最近読んだ本には、
こんなシーンがあると言っていた。

「そこらへんに居そうな老人が主人公なんだ。
  彼が通うバールには食品や生活雑貨も売っている。
 そこにはいつも、女がやってくる。女は、浮浪者さ。
 老人は、そこに居合わせる奴を巻き込んで、
  店員と彼女の間に立ちはだかるんだ。
 彼女にとって、最も難しいシーン、そう、
 食べ物を懐に収める瞬間を手助けしてやるのさ」

パトリッツィオは、この老人と友達になりたい、と言って笑った。

気がつくと、昔に比べて規制が増えている。

昔の映画では、お酒やタバコのシーンも多く、
親や学校の先生が、子供を殴るシーンもよくある。
でも、それは決して、暴力ではない。

規則正しく生きる人間は立派だけど、
生きる上での応用力に欠けた部分もある。

「善か悪か?」「白か黒か?」ではなく、
それぞれの人間が自分の行動に責任を持つ、
状況に応じて考える、とう前提の
『グレーゾーン』がもっとあってもいいかな!?

と思える、今日この頃です。

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2013年10月 4日 (金)

おっちゃん教授

仕事を終えた移民で混み合うバスの中、
プロフェッソーレ(教授)を見つけた。

私達は目が合うと、
まるで、待合せをしていたかのように、
自然に歩み寄って、会話を始めた。

「その後、
 あの青年はバルセロナからハガキをくれたよ!」

2か月くらい前の事。

リュックを担いだ青年が、英語で運転手に話しかけているけど、運転手は英語が分からない。

思わず私は「どこに行きたんですか?」と声をかけた。

青年が差し出すメモには、
私の知らない住所が書かれている。

咄嗟に、近くのイタリア人に声をかけてみた。

「すみません、この住所、知ってます?」

すると、イタリア人は、
「この住所までは、バスが延びてない。
レプブリカ広場で降りてから、
丘陵地帯に向かって2~3キロの道のりを歩くのさ。
私も丁度、この広場で降りるんだ。
一度、家に戻って、車を出すよ」と引き受けてくれて、
私も青年も喜んだ!

この日をきっかけに、バスで、
このイタリア人を見かけると会話をするようになった。

彼は、シエナ大学で経済を教える教授とのこと。

この日、
私は買ったばかりのFabrizio de Andreのスコアを見せると「彼の曲をジャズでアレンジするピアニストがいるんだ。ユーチューブでDANILO REA, 続けて Andre’と入れてみな」と教えてくれた。

今朝立ち寄った銀行の話をすると、
「私は、この銀行を使ってるのさ!」といって、
ING DIRECTと書かれたカードを見せてくれた。

海外送金ですら、手数料がかからない、
オランダのオンラインバンキングだそうだ。

一般的に、弁護士・医者・大学教授というと、
顎鬚を生やし、良質の生地のジャケットを纏い、
どことなく威厳を放ったイメージがある。

でも、この教授は、高級車のハンドルの代わりに、
移民に混じって、バスの手すりを握る。

そして、18時にして既に、息が酒臭い。

困った旅行者を助けてあげる情を持ち、
音楽と酒を愛するおっちゃん教授。

「あのシエナの銀行は泥棒だ! 
 俺は、2年前にケンカをして別れた!」とか、

「あのピザ屋には、味の分からん奴のみが集まる。
 行く価値ないぞ!」など・・・

教授は穏やかながら、ストレートな意見を述べる。

バスの中で受講できる「シエナの経済学」、
不定期だけど、お気に入りの講座です!
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