2013年 葡萄の収穫を終えた蔵の様子です
キャンティクラッシコの作り手、サベリオを訪れた。
この前の日曜日に葡萄の収穫を終えたばかりで、
蔵に入るとステンレスタンクに入れられた葡萄たちが、
ブクブク・ボコボコ・ポチャポチャと
賑やかにお喋りをしながら、発酵している。
2013年から、彼は亜硫酸を使用しない。
「ワインに亜硫酸を入れる」というと、
誤解されそうだが、亜硫酸は、ワインの酸化を防ぎ、
ワイン中に悪玉微生物が増えないよう、
細菌の増殖を抑えてくれる。
ワインの酸化や雑菌の増殖が起こりやすいのは、
葡萄果実の破砕、マロラティック発酵の最終段階、
そして、瓶詰めの段階で、
この3つの過程において、ワインの品質を守るため、
賢く使うことが義務付けられている。
亜硫酸無添加のワインも今まで登場してきたが、
繊細でダメージを受けやすく、貯蔵にも問題があった。
キャンティクラッシコの作り手、サベリオは、
ワインを自然の産物と捉え、
化学物質の含まれないワイン造りを目指すべく、
2013年から亜硫酸の使用をやめた。
超音波によって葡萄の種から抽出されるタンニンを用いて、天然の抗酸化・殺菌効果を試みる。
これは、他のワイン造りでは実証されてきているが、
キャンティクラッシコ協会に加盟する沢山の生産者の中では、彼が第一人者となる。
2013年収穫の葡萄で作られるワイン。
今、ブクブク・ポチャポチャと音を立てる葡萄は、
サベリオとのコラボレーションによってワインへと姿を変えていく。
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