« 小さな街の、大きなエモーション 3 | トップページ | 生きた光 »

2013年8月27日 (火)

恐怖とロマンと好奇心

友達のジュゼッペとアストラ、そしてパトリッツィオ
と一緒に、近郊で過ごした。

車を走らせていると、
『エトルリアの墓』というサインが目に付いた。

ローマ帝国が生まれるもっと以前、紀元前から、
中部イタリアには、産業と通商に長け、
高度な技術力を持つ「エトルリア民族」がいた。

エトルリア人の文字は完全には解読されず謎が多いけど
彼らの墓場から発掘された埋葬品などから、
当時の生活ぶりが想像でき、
それらは、博物館に収められている。

サインには、『500メートル先』とある。

サインの指す方向は、人気の無い獣道。

車を走らせると、昨日の雨水で出来た水たまりが
沼のように道をさえぎっていたので、
パトリッツィオの車を置き、
ジュゼッペのジープに乗換え、
ガタガタ道を用心深く進んだ。

道の先には、あっけなく小さな洞窟があった。

「ちょっと怖い・・・」

入口で躊躇すると、
「故人は僕たちに悪さをしないさ」と言って、
ジュゼッペとパトリッツィオは、まるでバールにでも入るかのように、洞穴に入って行った。

彼らに続いて、私も足を踏み入れた。

途方もない時間の流れを感じ、
神秘的な気配を肌で感じたけど、
感性にスイッチを入れると、
目に見えない人に挨拶をされそうな気がして、
そういう事は、この現場では考えないようにした。

浪漫、恐怖、好奇心・・・
少しドキドキした一時だった。

4











1_3


1_2


1

|

« 小さな街の、大きなエモーション 3 | トップページ | 生きた光 »