幸せな時間・・・
ボリュームたっぷりのランチを平らげた後、
私達は、近くにある厩舎を訪れ、馬に挨拶をした。
「さて、これから何処へ行きたい?」
とパトリッツィオが尋ねると
「どこか、昼寝が出来るところに行こう」
とジュゼッペが提案した。
「それなら、絶好の場所がある」
そう言ってパトリッツィオは、30年前の記憶を頼りに、
くねくねと細いカーブが続く坂道を走り続けた。
それらしき場所に到着し、車を止め、林を歩くと、
突然、自然公園のような光景が現れた。
今日は定休日でバールは閉っているけど、
切り株の上で、
猫ちゃんが気持ちよさそうに昼寝をしている。
奥に進むと、柵もない広場に動物たちが佇んでいる。
「ワ~ォ! ロバ! ロバがいる~!」
私は嬉しくて、声を上げた。
そ~っと近づき、手の平の臭いを嗅いでもらい、
頭を撫でたら、喜んでくれた。
私達がベンチに腰をかけると、ロバがついてきた。
誰もいないことをいいことに、私達は、
イーアイ イーアイ オー
(Old MacDonald Had A Farm)を大声で歌いながら、
アヒルや馬、犬、鶏など、色々な動物の鳴き声で
ロバに話しかけた。
ロバは、呆れたような顔で私達を眺めていた・・・
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