列は社交場!
月初めの郵便局は、年金受給者で列ができる。
ここ、田舎町の営業所には番号札などないから、
新しく来た人は「誰が最後ですか~?」と
一声かけて列に着き、お喋りに加わる。
局内のお金のストックがなくなってしまったらしく、
数人が支払いを済ませ、お年寄りが割り込む、
という列になった。
「そのうち年金も、小麦やワインで支給されるかもな~!」と一人が言うと、「そこらにいる野鳩になるかもしれん」と言い、「俺は、チンタセネーゼの高級なハムと、ブルネロしか受け取らね~ぞ!」と続きながら、皆で笑った。
イタリア人は、深刻な話題を冗談に変換する能力があるので、笑いのネタが尽きない。
私の番が巡ってきた。
窓口には、パトリッツィオの友達ガブリエーレがいる。
彼は、第二次世界大戦で活躍した戦闘機のマニアで、
私を見ると、いつも、敬礼とお辞儀をして処理をはじめ、
お釣りを渡すと、また、敬礼とお辞儀をして、
「Ciao kiyomi」と笑顔で挨拶してくれる。
友達に約束を入れて、お茶をしながらお喋りをする・・
そこまで大袈裟に構えず、こうやって
生活の場のあちこちでお喋りが出来るイタリア。
昔は、レジや郵便局の窓口でお喋りしている人にウンザリしていたけど、いつのまにか、この、束の間のお喋りを楽しみにしている自分を発見した!
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