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2012年9月26日 (水)

途中経過のご報告です

皆様、今日は!

ブログの更新がなく、ご心配をおかけしてます。

只今の状況を説明いたしますと・・・

シエナにて、私のお店のオープンに向けて動いており、
ゴールに近づいて参りましたところで、
ご報告させていただきます!

思えば・・・・
トスカーナのシエナにて語学留学生として生活を初め、
2001年から2006年まで、市内のエノテカで働きました。

動機はいたって単純で、
当時、その店で働いていたカナダ人の友達に
挨拶をしに出向いた際、「この店で働いてみないか?」とオーナーのパトリッツィオに言われ、「やってみます!」との一つ返事で即決。

その時、私はワインを知りませんでした。
パトリッツィオとの出会いは、この時です。

2006年、エノテカの物件を手放さなければならず、
パトリッツィオと一緒に、
郊外のレストランに場所を移動します。

そこで私は、コンピュータを使い、
ワインの輸出や販売を手掛ける予定でしたが、
レストランのコックが次々を代わる状況に耐えきれず、
「こうなったら、私がやるわよ!」と啖呵を切ります。

厨房に一人で立つ、その前日までは、
自分が包丁を持つことなど、想像もしませんでした。

そして、2012年。
レストラン「アクアボッラ」を閉めた後も、
アクアボッラを拠点とした活動の可能性を求め、
市に対して、賃貸の申し出を繰り返しましたが、
具体的な回答を得られず、

そうこうしている間に、
パトリッツィオは、年金生活に入りました。

本来、67歳まで待たなければならないのですが、
過去2度にわたって傷めた足を理由に、
国は、彼の年金需給を認めたのです。

「これで、俺の名義で事業を続けることは出来なくなる。次は、キヨミの番だ!」

そうなんです。
いよいよ、私の番なのです。

英文科を卒業しておいて、イタリア語を喋っている。

ワインを全く知らないのに、
ワインの産地で、外国人客にワインを販売している。

料理をしたことがないのに、厨房に立っている・・・

決して、いい加減に過ごしているつもりはないのですが、
将来の計画を模索し、その方向性が見えてくる前に、

「お前は、もう、準備ができた・・・」と、
神様に新たな環境を提示され、
背中をポンッと押されて、突き落とされる・・・・

今回も、そんな感じがしています。

私がイタリアでお店を持つ条件。

イタリアでの永久版滞在許可証、
エノテカやレストランで働いてきた実績、
お給料の等級などの証明書を公的機関から発行してもらう他、食品を扱うお店のカテゴリーで認可を受けている物件を探し、その物件の水や電気の証明書を揃え・・・

商工会議所に何度も足を運び、必要とされる資料を提出しますが、いつも、その場で、他の資料の提示を求められる。

物件の大家さんも、パトリッツィオも私も、
(最初から言ってくれよ!)
(国は、仕事をしたいという人間を阻止する気かい?)
と不満を抱きながらも、御上に従わなければならない。

明日、全ての資料を提示し、
上手くいくと、10月にはお店の認可がおりる予定です。

お店の認可がおりたら、
私の事業登録番号を使って、
ワイン、その他商品の注文をかけます。

こんな状況の中で、
日本のインポータの方からの依頼があり、
ワインを輸出する仕事も重なっていました。

輸出の話を進行するため、収穫で大忙しの作り手をつかまえることにも苦労がありましたが、今では、そんな繁忙期を超えました。

「自分がどんなに忙しいか!」
そんなこと、本来は皆様にお伝えしたくないのです。

シエナに居ながら、普通の日常生活で感じること、
それは、日本にいらっしゃる皆様にも、共感して頂けるようなことが沢山あります。

イタリアだから・・・
日本だから・・・

もしくは、イタリア人だから・・・日本人だから・・
と区別することは出来ず、

日本でもイタリアでも、
都会には都会の目に見えないスピード感と、
そのスピードにそって動く人間のスタイルがあり、

また、日本でもイタリアでも、
田舎には、それなりの時間の流れがあって、
そこで交わされる人間社会の営みがあるような気がしてます。

ふと、私のブログをご覧になり、
「そうよね、こんなにノンビリした環境もあるんだもの・・・」と、一呼吸していただけるようなメッセージを綴れるまで、もう1週間ほどお待ちくださいね。

追伸:ダリオは、葡萄の収穫の後、ファンチュッリのオリーブ農園で働き続けています。
パトリッツィオは、相変わらず私と共に行動をしてくれて、農園で得る新たな情報に驚いたり・・・・

ご支持いただける皆様のお陰で、
私達が、健全な精神と安堵感をもって仕事を続けられますこと、
改めまして、お礼申し上げます。

いつも、ありがとうございます!

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